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ひまわり(ハルヤ)

『姫、大切なお話があります。

夕方日没頃、海浜公園に来てください』

そうハルヤくんからメールが来て

私はお気に入りのワンピースを着て

言われた通りに海浜公園に行った。

「姫!お待ちしていました!」

嬉しそうに笑ったハルヤくんは

公園で一番景色がいい場所に

小さなひまわりの花束を持って立っていた。

「ハルヤくん、なんで?」

「これは貴女のものです」

そう言ってハルヤくんは跪いて

花束を私に差し出した。

いつ見てもかっこいいななんて思った。

「あ、ありがとう」

戸惑いつつも私は花束を受けとった。

「小さなひまわりの花言葉は

貴女だけ見つめている

ですよ、姫」

「ハルヤくん…」

「いつだって私は姫を見ております。

だから未来様…

結婚していただけませんか?」

そう言ってハルヤくんは

ポケットから黒い小箱を取り出して

それを開いて見せた。

中には銀色の指環が輝いている。

「ハルヤくん…!」

ここに呼んだのはプロポーズのためだと分かり

私は胸がいっぱいになった。

もちろん嬉しくて幸せな気持ちだ。

嬉しすぎて私は涙を流してしまった。

「姫!嫌でしたか?」

ハルヤは不安そうな顔で

私の顔をのぞきこんだ。

「違うの、ハルヤくん…嬉しくて…」

「では…!」

「うん、私でよければお願いします」

涙をぬぐいながら私はそう言った。

「姫!大好きです!」

そう言って私を抱きしめたハルヤくんの声は

大きくて公園に響いたけれど

恥ずかしさよりハルヤくんをもっと感じたくて

私もハルヤくんに抱きついた。

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