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第一話「面接」

私は富田未来。

少し前に某派遣会社に登録して

今日はいよいよ面接だ。

着慣れないスーツを着て

私はとても緊張していた。

「富田さん、大丈夫ですよ」

派遣会社の女性社員が

そう優しく声をかけてくれた。

その人は30代くらいで

私とは違い紺のスーツを着こなしていた。

黒髪のロングヘアもよく似合う。

うう…励ましてもらうと救われる。

「は、はい!頑張ります!」

私が意気込むと

ちょうど目的地に着いた。

「アーク」と社名が書いてあった。

三階建てのビルで

失礼だけどそんなに大きな会社じゃないな

とちょっと安心した。


ドキドキしながら面接室に

派遣会社の人と入った。

「待ってたぜ」

そこにいたのは

金髪の男性と銀髪の男性。

金髪の男性の方は堂々としていて

赤いネクタイが似合って

偉い人だと直感した。

「時間どおりですね」

そして隣に立っていた人は

すらりと長身の男性。

二人共とってもイケメンでイケボだ!

って面接中になに考えてるんだ、私。

でも気を抜くとうっとりとしそうなぐらい

二人からは魅力を感じられた。

「えっと…初めまして!

富田未来です!」

とりあえず名乗らないとと思い

そう言ったが声はガッチガチだ。

「そんなに固くなるなよ。

俺はエンマ社長。

で、こっちがぬらりひょん。

一応部長だ」

え?

しゃ、社長?!

社長がわざわざ面接するの?!!

私はそのことにただただ。


それから先はほとんど覚えていない。

でも自己PRとか、ちゃんとできた…はず。

とにかく二人共

やっぱり思い出してもかっこよくて

自宅でうっとりしてしまうぐらいだった。


そして数時間後。

さっきの派遣会社の人から

契約の朗報が来たのだった。

とても嬉しくて精一杯頑張ろうと

心から思った。


to be continued

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