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第九話「元気出して」

「はあ…」

未来が自宅のベランダで

ため息をついた。

仕事でミスをしてしまったのだ。

「どうしたの?

未来先生」

そんな未来に声をかけたのは

ハルヤだった。

「先生って呼ばないで」

「ごめんごめん。

スーツを着ているからさ。

じゃあ未来、どうしたの?」

ハルヤの声は優しくて

未来は仕事の話をした。

「私教師向いてないのかも」

「そんなことないよ」

さらに優しくなるハルヤの声。

「え?」

「俺が知っている生徒

全員あんたが好きだよ。

もっと自信もって。

元気出せよ」

「…うん!」

未来はうなずいた。

「やっと笑顔になったな。

じゃあ!

飲みに行くか!」

「あなた未成年でしょ?!」

未来は慌てたが

もう悩んでなかった。

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