第七話「手料理」


その日の未来はとても忙しかった。

軽度とは言え三人の傷を癒し

薬も買いに行った。

そしてへとへとになりながら

帰宅する。

「おかえり、未来」

するとぬらりが出迎えた。

「ぬらり…今日は早いんだね。

って、いいにおいが…」

肉を焼いた香りがしてきた。

「今日は君が疲れているだろうと思い

早く帰ってきて、作っているんだ。

未来の好きなハンバーグだ」

「ありがとう。

でもぬらりも疲れているんじゃ…」

未来は嬉しかったが

同時にぬらりの心配もしていた。

「大丈夫だ。

君のために何かができるのは

幸せなことだからな」

ぬらりは微笑み

(アイロンがけした時の

私と同じ気持ちなんだ)

未来も顔がにやけた。

「もうできているから

冷めないうちに食べよう」

「うん!」

ハンバーグはとてもおいしくて

ぬらりの優しさがつまっているようで

未来は胸がキュンとした。



to be continued







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