最終話B


「エンマ大王!ぬらりひょん!」

未来は妖魔界に

様子を見に来た。

「未来か…頑張ったな」

ぬらりひょんが珍しく笑顔で

「ちょうど今から

すき焼きを食べるところだ。

未来も一緒にどうだ?」

エンマ大王もニカッと笑った。

「え?いいの?」

未来は嬉しくて仕方がなかった。


「うまそうだな。

激辛溶岩レッドか

地獄のファイヤーキムチを

いれたいな」

「だ、だめです」

本当に香辛料をいれそうなエンマ大王に

未来は焦った。

「冗談だよ。

それにしても残念だ。

あの世界での未来は

美しかったのにな。

もちろん今も綺麗だが」

「き、綺麗?!」

未来は今度は照れた。

「そうですね。

ずっと見ていたかったです。

ところで大王様」

「ん?」

すき焼きが頃合いの時

ぬらりひょんがエンマ大王に

そう切り出した。

「次回の映画はどうなされますか?」

ぬらりひょんがエンマ大王に聞いた。

「そうだな…あ!」

「え?ぬらりひょん?!」

しかし次の瞬間。

エンマ大王も未来も驚いた。

すき焼きの鍋の中には

何も入ってなく

ぬらりひょんが全てを

食いつくそうとしていた。

「ぬらりひょん、ハムスターみたい」

未来は笑ったが

「ぬらり…てめー!」

エンマ大王はとても怒る。

そしてただならぬ妖気を放ち

その姿は覚醒をしたと言えた。

「ぬ、ぬらりひょん!

逃げよう!」

「ま、待て!まだ食べ終えてない」

「未来!ぬらりから離れろ!

俺よりぬらりを選ぶのか?!」

エンマ大王の怒りは

しばらく収まらなかった。




おしまい







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