変わらぬ愛を君に(ぬらりひょん)


今日は私ぬらりひょんと恋人の未来にとって

大切な記念日だった。

コンコンコン

私の私室のドアをノックする三回の音。

約束の時間だし

確かめなくても未来だとわかる。

自分の顔が緩むのを私は感じた。

「はい、開いている」

でも紳士を気取ってそう返事をした。

「ぬらり!」

ぎいっと音を立ててドアを開けたのは

やっぱり未来だった。

人懐っこそうな笑顔で

ソファに座っている私に駆け寄ってきた。

正直、かわいくて仕方がない。

「よく来たな」

だから私もできるだけの笑顔で笑い

隣に座った未来を抱きしめた。

「今日すごい楽しみにしていたよ」

「ああ、私もだ」

未来との付き合いは長いが

やはり記念日が来ると気持ちが

出会ったあの頃に帰るから不思議だ。

「未来」

腕の中にいる最愛の人の名前を呼んだ。

自分でも驚くほど声が甘いのを自覚した。

「ん?」

「これからも君に変わらぬ愛を贈るって

今ここで誓う」

「ぬらり…」

嬉し泣きをしそうな未来に私は

触れるだけのキスをした。

深い口づけも悪くないが

これからレストランで食事をするから

自分で抑えた。

「愛している、未来」

「私も愛しているよ、ぬらり」

抱きあった私達は世界一幸せかもしれない。







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