期待と不安 (イタ昼リク)
昼は弱い人間だと知られると嫌われるそう思ってしまう自分は臆病者だと思う。
「そんな気になるなら昼に会ってみりゃあいいだろ?」
夜の自分がそんな言葉を残して空が明るくなって来た為にドロ〜ォンと夜の姿から昼の姿が変わり、リクオは溜め息を漏らす。
「無理に決まってるよ…」
「お前、リクオか?」
「あ…イタク。」
縁側に座り日の出を眺めていたリクオはイタクの声にハッとして振り返ると眉を寄せたイタクと目が合い苦笑いを漏らしてから目線を手元に持っていけば握っていた眼鏡を掛ける。
「うん、奴良リクオだよ。この姿で会うの初めてだね。……がっかり、した?」
悲しそうな顔をしながら言われた言葉にイタクは疑問に思った。
何でがっかりすると思ったのかが分からなくリクオを見ていれば気まずいのか目線をずらす。嫌われたとでも思ったのかリクオは今にでも泣いてしまいそうに見えてイタクは少し慌てて言葉を紡ぐ。
「するかよ。」
「え…」
ぶっきらぼうに返って来た言葉にリクオは大きい目をいっぱいに見開き驚いた。
てっきり嫌われると思ってたのだろうリクオは嬉しさに瞳を潤ませてイタクに抱き付いた。
「お、おいっ」
「ごめんなさい。イタクてっきり夜の僕が…強いほうが好きだと思って」
腕にすっぽりと収まるリクオは夜とは明らかに違い、ひくっとしゃくりをしながら謝る。
そんなリクオは一言で言って可愛いく、イタクは宥める様にポンポンと背中を軽く叩く。
「泣くな…嫌わねーから」
「う、ん…」
困った顔をして言うイタクにリクオはコクリと頷いき、涙を服で拭えば嬉しそうに笑う。
それをみてイタクは自然と笑顔になり、まだ濡れている目元に口付ける。
「い、イタクぅ!?」
いきなりの事にかぁっと顔を真っ赤にしたリクオはあわあわとしていればイタクはその様子を面白ろそうに見てハハハと笑う
そんなイタクを見たリクオはからかわれたと思いムッとして頬を膨らませる
コロコロ変わる表情は見ていて面白いが、怒らせてしまえば手を付けられないのを知っているイタクは手を滑らし頬を撫でる
「悪かった。機嫌直せよ。」
「む〜、じゃあ一つだけ言う事聞いてくれる?」
「一つだけだからな?」
今だに頬を膨らますリクオは人差し指だけを立ててイタクの前に出して見上げれば自然と目が合い、リクオは上目遣いになる
そんな状態でお願いされれば聞くしかなく、イタクは言ってみなと言えばリクオは本当に?とまるで小さな子供の様に目を輝かせる
「じゃあ、目瞑って」
「あぁ。」
リクオの言葉を素直にしたがいイタクは目を瞑れば、リクオは本当に目を瞑っているのを手のひらを目の前で振る事で確認すれば背伸びをしてチュッとイタクの頬にキスをして、照れながらも仕返しと言い目を開けたイタクは顔をほのかに染めて心の中でそれはご褒美だろ。と突っ込んだ。
夜の時は頼りになり、格好いい系なのに
何故昼はこんなにも無防備で、可愛いのだろうか?
そんな疑問を抱えながらイタクはリクオの唇に口付けた。
愛しい
愛しい、リクオにまだ好きとはいえなくとも、このままの関係でいたいと思っている時点で変えるつもりもないこの感情は何時までもつのか…
それとも、もう……
「リクオ」
「な、なに?」
顔を真っ赤にして慌てて答えればイタクはリクオを抱き上げてリクオの部屋へと向かった。
もう戻れない関係になろうとしているイタクは自分で思った。
手に入れたいと思ってしまった……
皆を引き寄せる、愛される存在を
-END-
う〜、甘い甘すぎて砂を吐いてしまいそう!
イタクってこんなに優しかったっけ〜、しかもリクオは弱気♪
私の中では昼リクオは弱気&天然で夜リクオは強気&誘い受けなんですよ><
だからこう言う小説になっちゃうんですよ。
この小説は友達にイタリクで甘く書いてみてと言われて書いた作品何ですよ〜。
さて、これにてイタリク初作品完成です!
2010.8.4 完成
2010.10.14 移動
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