マフィアの子供3
ガチャとドアの鍵を開けたツナは中に入ってから鍵を掛けた。
鍵を掛けるのは無断で入って来る奴等がいるからだ。
「ほら入った入った」
「分かったから出てけ!」
「はいはい、しっかり洗うんだぞ」
どっかの親の様に言うツナを出てかせレオはうんざりしたように服を脱ぎ始めた。
***
「記憶操作か…」
ポツリと息と共に吐いた言葉にツナは頭を抱えたくなった。
記憶操作マシーンの持ち運び式が出てそれを骸が面白半分で入手した事は知っていたが、それをあの少年、レオに使った様でレオはすっぽりと自分のファミリー達が殺された記憶を無くしているらしい。
骸は肝心な所を言わない時があるから困る。俺はてっきりレオが起きたら泣きじゃくって骸を殺してやるとか言うと思って構えていたから少し拍子抜けした。
でも、自分のファミリー達が死んだと知らないのも可愛そうとも思った。
「一体どうしろって言うんだよ。」
溜め息を吐き、ツナはレオにどうやって説明しようかとソファーに座りながら考え始めた。
「お前あの餓鬼育てるつもりか?」
「だって見捨てるなんて出来ないだろ?不法侵入者さん。」
声がする方に振り返ると壁にもたれ掛かっているリボーンがいた。あれから色々あり、リボーンは元の姿に戻った。だから、狭い所を通ったり出来なくなった筈なのになぜか突如と現われる。
絶対何処に隠し穴とかあるんだと思って探したが見付からなかった。
「で、何か用?」
「骸の奴が落ち込んでたんでな、何かやらかしたのかと聞きに来てやったんだ。」
偉そうに言うリボーンにそうですか〜と流し、ソファーに腰掛けるとギシッと音がし、物が良い物だと分かる。
今思えば骸が「君は無防備過ぎなんですからボンゴレ内の開き部屋を使いなさい!」と言われて最初は面倒い。と断ったっけ…
けど守護者達の変な行動やらで、身の危険を感じてこの部屋作ったんだよな。
「クスッ…」
「何がおかしいだ?」
思い出したらいきなり笑えてきて笑い声を漏らすと驚いた様にリボーンが見てきた
それに何でもないよと笑いを堪えながら言うとムッとしたリボーンがいて、またクスリと笑いを漏らした。
2009.11.5 完成
2009.12. 移動
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