バレンタイン当日(シカナルコ、兄妹)



バレンタインの続きになります。



バレンタイン当日になりナルトに本命がいたらと思うと胸がツキリと痛んだ


「シカ兄、どうかしたってば?」

「何でもねぇ。それよりチョコ渡して来たのか?」


放課後にナルトと鉢合わせ一緒に帰る事になった二人は肩を並べ家に向かっている最中だ


「うん!サクラちゃん達、美味しいって言ってくれたってば」

「良かったな」


お返しにチョコをいっぱい貰ったと嬉しそうに話すナルトに本命はどうだったんだよと聞きたくなるのを誤魔化す様にナルトの言葉に耳を傾けた


「シカ兄のは特別だから帰ってから渡すってば!」


気を持たせる様な言葉にドキッとしたものの何度かこんな事があったなと思い出し心を落ち着かせた
ナルトは俺の気持ちなんかこれっぽっちも気が付いていない
それがとてつもなく虚しい


「ただいまってば!」


家に入ると帰ってこないと分かっていてもナルトはただいまを言う
親を事故で亡くしたその日から


「シカ兄、リビングで待っててってば」

「あぁ」


靴を慌てて脱ぎ捨てて自室にチョコを取りに行くナルトを見送り俺はリビングへと足を運んだ

「お待たせってばよ。はい、シカ兄」

「ありがとな、ナルト」


綺麗にラッピングされた箱を受け取って早く開けてと言うようにジーと見つめてくるナルトの期待に応えるようにラッピングを解いて箱を開ければトリュフが綺麗に箱詰めされており、その上にメッセージカードが置かれていた


「ナルト、これは?」

「良いから読んでみてってば」


メッセージカードを拾い上げそれを読んだ瞬間、まるで時が止まった様に感じた


「シカ兄」

「ナルト」

「大好きだってばよ。兄妹とかじゃなくって一人の男の人として」

「俺もだ。ナルトが好きで堪らない」


自然と近付いた二人は軽く触れる様に唇を重ねていた


「伝えて良かったってば」

「あぁ、ありがとな」


泣きそうになりながら笑顔を見せるナルトを抱き締めながら瞼にキスを落とすとナルトは顔を赤らめた



END

兄妹の禁断の恋の行方はご想像にお任せします!
以上バレンタイン小説もどきでしたー

2014.2.14 完成



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