泣き声…



僕は、マナが死んでから毎晩泣いている…


マナを愛していた。


だけど

この手で壊してしまった。


それが悲しくて…


僕は今日も泣いている…




【闇からの泣き声】




黒い髪の長い青年、神田ユウが任務が最悪だったのか機嫌が悪そうに自分の部屋に向かって歩いていた時だった。
誰かの部屋から泣き声が聞こえた様な気がかした。

「何だ…?」

普段は無視して自室に戻るが、その声の持ち主が気になった神田は、足を止めて泣き声がする方へと歩き始めた。



着いた先は、アレン・ウォーカーの部屋…
神田が一番嫌いの人物だ。
我慢する様な泣き声は止まらない…
あいつが泣いているのか、それとも誰か居るのか。
考えても出ない答えにそれでなくても機嫌が悪い神田はイラッとし、ノックもなくドアをいきよいよく開けた。
暗くてよく見えないが、ベットの上でゴソゴソと動く塊。

「神田…?」

聞こえたその声は、少し震えている。
泣いていたのはやっぱりこいつかと冷静に思った神田は闇に目が慣れたのかベットに近いて行く。

「どうしたんですか?こんな時間に…」ベットから降りて来ようとも、被っている布団から出ようともしないアレンに無言に近づき、ベットの前に立った神田は布団をアレンから取った。

「あ!な、何するんですか!?」

月の明かりで、照らされたアレンの瞳からは、ポロポロと涙が溢れていた。
月明かりに照らされたアレンは今にも消えて無くなりそうで神田は言葉を失い、涙をゴシゴシと拭き取るアレンに神田は無意識に普段呼ばない名を呼んだ。

「…アレン。」
「名前…呼んでくれたの初めてですね。」

名前を呼ばれたのに驚いた顔をしたアレンは次には神田をの向を見てふわっと嬉しそうに微笑んだ。
アレンの姿形がとても可愛く見えて、神田はアレンから目線を外して口を開いた。

「そうか?」
「そうですよ。」

アレンは、ベットから降りて台所の方へ歩いて行った。
神田は、いきなりアレンが動き出したのでどうしたのかと、アレンを見ていた。

「紅茶でいいですか?」
「あぁ。」

カップを机の前に置いて紅茶を注ぐのを見ていた神田にどうぞ。とカップを置く。

「悪いな。」

別に良いですよ。と言いベットの上にアレンが座った。俺は、紅茶を一口飲んでから口を開いた。

「泣いてたのお前だな。」

アレンは、何かを言おうとして口を開いたたが、口を閉じてコクリと頷いく。

「どうして泣いていた?」

沈黙するアレンにさらに質問をしようと口を開いた神田より早くアレンが言葉を紡いだ。

「…ただ、怖いんです。倒したAKUMAが全部マナに見える。だから僕は何度も、何度もマナを殺している様で自分が怖い…」

俯き、弱々しく喋るアレンはグッと手を握り締めて涙を堪えている様に神田には見えた。

初めからあいつは変だった。
大事な者を作らない様に皆から一線を引き、だが心配を掛け無い様、笑顔を作る。

そんな奴だった。

「泣け。」

声を出して泣け。と、いつの間にかアレンを抱き締める神田に驚きつつもアレンは、人の温もりに触れて自然と涙が溢れだしそうになりグッと拳を握りしめて耐える。
女だからと差別をしない神田の前で弱みを意地でも見せたくなかった。
女扱いされたくない…

「あ…ありがとうございます。もう大丈夫ですから…っ!」

帰って下さい。と言おうとした時、目の前がフッと暗くなり、弾力のある何かが唇に触れてヌルッと何かがアレンの口の中に入って来た。
最初は何が起きたのかアレンは分からなかった。けれど舌を絡め取られて要約理解出来た。

「んんっ!」

舌が絡まり、ぴちゃと濡れた音が部屋に響き、ぐもった声がアレンから漏れる。
耳から犯される感覚にアレンは神田の胸板を押すが男の力に勝てる筈もなく為すすべがない。

「っ!…ぁ」

カクッと足の力が抜けて神田の胸にすっぽりと収まる。
何でこんな事!と叫びたかったが、さっきまでの吸い込めなかった空気を肺に入れる為、肩を動かし吸い込む。

「泣かねえならいやってほど泣かせてやるよ。」

ニヤリと妖しい笑みにアレンは嫌な予感がした。






続きは裏です!18禁ですのでお気をつけ下さい。


2010.2.11 移動&訂正



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