▼ 所謂壁ドンとやらをしてみたら
「で、なにゆえ俺が壁ドンとやらをされているのか説明しろ、総司」
「んー、身長的に?僕の方が格好つくかなーって言う思いつきで…って、ちょっ、顔怖いよ!?ごめんって!!」
はじめくんに身長の話はタブーだったかなぁ、と言うか、はじめくん壁ドンなんて言葉知っていたんだ。ちょっと意外だったよ。
僕が上の空なのに気付いたはじめくんは僕に足払いをかけきて、形勢逆転。痛いよはじめくん、ひどい。
「ったぁ…、何するのさ、はじめく…んっ!?」
「…だまっていろ、」
はじめくんは僕が喋るのを遮るように口づけをしてくる。口内から激しい水音。頭が真っ白になる、何も考えられないくらい。
どんどん力の抜けてくる僕に覆いかぶさるように迫ってくる。これ以上僕をどうしたいのさっ。
「っはぁ、…はじめっくん!ストップっ!これ以上はダメだから!良い子には見せられなくなるって!」
「…なんだ、見せたいのなら見せてもよいが…?」
はじめくん、怖いよ…。そんなに身長の話されたの嫌だったのか…。肝に銘じておこう、うん。後が怖い…。
反撃が激しすぎるよ。そうぼやく僕に、自業自得だ。そして、続きは帰ってからのお楽しみだ。としたり顔で言い切るはじめくんに、僕はなんて言い返していいのかわからなくなり、赤くなっているだろう顔を隠した。
本当に自業自得とはこのこと。
−−−
支部から。
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