丸井くんの場合1




春休みも終盤に差し掛かった3月末某日。
家族は3泊4日の北海道旅行に出かけ、自分はテニス部の練習があるからと一人留守番を買って出た。
もちろん練習といっても終日やっているわけではないから、半日はフリー。
そして、夜は完全に自由。

高校生の身には、ちょっとした開放感とともに、イケないこともしてみようか…なんて思ったり思わなかったり。

とりあえずは、仲の良い友達を呼んで騒ごうかとも思ったけど、ダメもとで誘った恋人から一発OKが出たから、4日間は甘い蜜月を過ごせるかな、とついにまにましてしまう。

『なにそのイヤらしい顔…』

とは、我が家を訪れた恋人の、玄関先での一言。

今夜からの4日間を想像したら、…体力も精力も何もかも、満ち溢れてる高校生男子。
そりゃもう言わずもがな、だろう?

覚悟しておけ。


…とちょっとした意気込みもあったのだが、、、いかんせん肝心の恋人が、そんな決意もなんのその。


いつもと変わらずで…。
こんな天使のように、柔らかい目で、幸せそうに微笑まれたら。
ご無体なことが出来ないではないか。。。。いや、しかし。






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