キリバン前後賞14999:不二と丸井



「で、丸井。どうするの?」
「うっ…き、気づいて」
「そんな目立つ髪して、いまさらでしょ。むしろ芥川が気づかないことに驚いたよ」
「ジロくん、一直線に走り出したら周りみねぇから」
「…で、聞いてたんでしょ?」
「うっ…」



青春台のテニスコート近くの公園で、13時に待ち合わせ。

付近に前から気になっていた和菓子屋があると告げれば、いつものように『買ってこようか?』とジロくんが言ってくれたのでありがたくお願いした。
時間に遅れないように早めに家を出て、バスと電車乗り継いで都内に入り、青春台駅で降りてから最寄までバス移動。
青春台公営コートは中学時代から何回か来ていて、ジロくんとテニスで遊ぶときは場所が都内ならたいていここのコートか、氷帝近くのATOBEジムのコートを利用しているのでお馴染みの場所だ。

ちょうどいい時間に青春台駅に着いたのに、待ち合わせ場所に近づくにつれて胸の奥がモヤモヤしだし、ようやく来たバスに乗り込まずスルーすること1台、2台。
いよいよ周りからチラチラ見られて、しまいには『行き先どこだい?』なんて地元のおばちゃんにバス停で迷ってる人と勘違いされて。
何でも無いですと歩き出し、そそくさと青春台駅をあとにして、何となく公営コート方面へ向かった。

中学時代に友達になったジロくんとは、食の好みも遊びの趣味も似ていたことからすぐさま意気投合して、今では定期的に互いの地元へ行き来する仲になった。
そんなジロくんとの待ち合わせは、俺が少し遅れたり、あっちが時間過ぎてからやってきたり。
『待ち合わせ』な以上、先に到着する方と後から着く方に分かれるのは当たり前で、それが二人とも約束の時間までには到着しているとしても、やっぱり早く着いた方は『待つ』ことになる。


いつからだろう?
待つことが怖くなったのは。


遅刻するとしてもほんの数分、そういう場合でも必ずメールをくれるジロくんが、ある日大幅に遅れてきたことがあった。
じっと待つこと数十分。携帯もつながらなくて、他の友達ならさほどしない心配も相手がアイツだからか。
電車内で寝た?携帯の連絡もつかないくらいだ、何かあったんじゃないか?

あれこれ心配した結末は、単純にジロくんの勘違いで、遊ぶ日が翌日だと思っていたらしい。


―なら携帯に出ろ!

怒鳴る寸前だったけど物凄く謝られて、何なら目じりに涙を浮かべて『まるいくん、オレ、ほんとに、ごめ〜ん』なんて泣きそうな声で目をウルウルされたら、何も言えなくなる。
小さい子供と小動物には弱いだろ?
そんな心境にも似た感情で、ジロくんの頭をぽんぽん撫でて、次からは気をつけろよ?と言うにとどめて。

それ以来、ジロくんはかなり注意して早めに待ち合わせ場所にいるようにしだして、遅れてくることが減った。
先にジロくんがいると、よしよし今日はちゃんと覚えてるな?なんて安心したりもしていたんだけど、それが徐々に当たり前になっていくと今度は、たまにジロくんが遅れることが『イレギュラー』になってしまって、自分の中で整理できなくなった。

アイツが先に待っていて当然……なんて言うつもりは無いんだけど、何でいねぇんだよって思ってしまう。


いつからだろう?
待ち合わせ場所に座ってるジロくんを見て、ひどく安堵するようになったのは。


アイツがいないと、『何かあったのか』案じる反面、『何でいねぇんだよ』と理不尽に怒りを感じてしまう。
その根底にはどうしようもない不安があって、…アイツ、また約束忘れてないよな?正直、最初の頃は『勘違い』だか『忘れた』んだかはともかく、約束をスルーされたことがあったから、またそうなんじゃないかっていう疑問がとれなかった。
待ち合わせ場所にこないアイツをずっと待っていた結果、家で寝ていたり、他のやつらと遊んでいたこともあり、さらには練習試合で部活に行っていた、なんてことも。
言いたくないけど、アイツにとって俺との約束はすんなり忘れてしまえる程度のものなのか……楽しみにしてる俺が、馬鹿みたいだ。

ジロくんはわざとそんなことをしているワケじゃないのはわかってる。
だいたい『家で寝てしまっていた』ときは、俺との約束を楽しみにしすぎて夜眠れず、ついつい朝方まで起きてしまってようやく寝たら夕方目が覚めた、というオチ。
(あのジロくんが『眠れない』だなんて、そっちにびっくりしたし、そんだけ楽しみにしてたのに遊べなかったと半泣きだったから、怒るも何も通り過ぎて少し気恥ずかしかった)

他のやつと遊んでいたときも、俺の誕生日プレゼントを一生懸命選んでいて待ち合わせ時間を過ぎてしまったんだと知って、嬉しいやら照れるやら……遅刻すんじゃねーとは言えねぇだろい。
(映画好きの友達と午前中ショッピングモールに行って、俺が好きそうで観たことの無さそうなジャンルのDVDを選んでもらってたんだと)

急遽入った練習試合なら当然、俺との約束は無しになって当たり前なんだけど、そこはジロくんのウッカリで連絡を入れるのを忘れてたらしい。
これにはさすがに俺も不機嫌になったけど、アイツはすんごく謝ってきて、次にあったときに大量の駄菓子をかかえて立海にきたから、まぁ許してやった。


とまぁ、こういうことがあってからジロくんは『時間遵守』をモットーに、約束の前日には必ず『明日、13時ね!』と確認の連絡が来るし、約束の少し前に着くように早めに家を出て、『ついたよー!』ってな具合でメールをくれる。
たまに『着いた』連絡がこないときがあるけど、たいていは待ち合わせ場所で寝てしまっているときなので、今日連絡無ねぇな…なんて思っても、いざ集合場所に着いたら、ベンチや木にもたれて寝ているジロくんを見つける。


けど、ここ数ヶ月はずっとジロくんが先について待っているので、いざ『ついた』連絡がないと、どうしたのか途端に不安になる。
思い出すのは、待ちぼうけをくらった数回の過去。
アイツがそういうヤツじゃないとわかっていても、心から俺と一緒に遊ぶことを楽しみにしてくれているとわかっていても。
どこか、最初の頃に感じた不安が心から消えなくて、ジロくんからの『着いた』メールが無いと、待ち合わせ場所へ向かう足取りがとたんに重くなって、気づけば1時間近く経ってしまうこともある。
最寄り駅にはちゃんと着いているのに、待ち合わせ場所にまっすぐ迎えなくて、ゆっくり寄り道しながらジロくんの『着いた』メールを待ってしまう。
それでも連絡がない=寝ている可能性ももちろん考えるんだけど、今までそうだったからといって今回もそうとは限らない。
一度そう思うと、猜疑心?とまでは言わないけど、迷いが生まれてしまい、ここ数ヶ月は待ち合わせに大幅に遅れる俺がいる。

それだけジロくんからの『着いたよ』メールがここ数ヶ月はあまりこない、ということにもなるけど、最近は携帯をマナーモードにしっぱなしで解除を忘れてしまうこともあって、ジロくんからの『着いたよ』メールに気づかないこともあれば、どうせ今回もメール無いだろとあえて携帯を見ないようにしてしまうこともある。


なんで俺はこんなことでぐるぐるして、バカみたいに悩んで、不安に感じてしまうんだろう。

友達なんだ。
遅刻する、しないはお互いさまだし、地元の友達なんて毎回遅刻するヤツもザラにいる。
待たされたとしても、ゲーセン、本屋、CDショップ、スポーツショップ、携帯ゲーム、と時間つぶせばいいだけで、ジロくんとの待ち合わせだって別にアイツがいなければいくらでも適当に過ごせばいい。
いないことをこんなに気にするなんて、恋人じゃあるまいし。
(だって他の友達が待ち合わせにこなくても、別に心配なんてしない)


確実にジロくんがいることを確認してからじゃないと待ち合わせ場所に行けなくなってしまい、気づけばアイツを大幅に待たせてしまっている自分に、帰ったあと自己嫌悪でモヤモヤしてしまったり。
それでも、またジロくんに『今度の日曜、遊ぼー』と誘われれば、楽しみに週末を待ってしまうんだ。


俺、どうしちゃったんだろ…。





「長い」
「…お前が言えって言った」
「僕は言えとは言ってないけど」
「っ!」
「だいたいわかったけどね。そうか、芥川のこと、嫌いというよりもー」
「嫌いなワケねぇ」
「うん。そうだろうね」


今日もまた待ち合わせ場所に時間通りに行けなくて、せめてジロくんからの『着いたよ』メールがくるまでは青春台をぶらぶらしようと歩いていたら、目的地の公園近くのカフェで向かい合って座っているジロくんと不二を見つけた。
そういや青春台だし、不二がこの辺にいてもおかしくないと思いつつも、なんで待ち合わせ場所じゃなくてこんなところにジロくんがいるのか意味わかんねぇ。
『着いたよ』メールきてないし、ちょうど待ち合わせ時間くらいだったし。

…もしかして、今日こそは俺との約束をすっかり忘れて、不二といる、とか?
にしては俺との待ち合わせ場所に近すぎるだろ。
いや、でも、ここ数ヶ月、ジロくんが約束を忘れるなんてことは無かった。


気になってしまい、つい中に入って二人からは見えない位置のテーブル席に身を沈め、もれ聞こえる会話に耳を済ませた。



『まるいくん、オレと遊ぶの、本当は面倒くさいって思ってるのかなぁ』


げっ…!


『嫌われんのヤだ〜』


ち、違うんだ、ジロくん。



…まさかそんなことを考えているなんて思ってもみなかった。
すぐさま訂正したかったけど、盗み聞きしている状態で出て行くわけにはいかない。
どうしよう、どうしよう。
ここはコッソリ店を出て公園に行って、ジロくんを待っておこうか。
カフェで不二と話し終えたら公園くるだろうし、そしたらジロくんの誤解を解いて、ごめん!って謝って―


そうこうしているうちにジロくんが元気よく店を出て行ってしまった。
そーっと、不二にばれないように出ようとしたら、俺が入ってきたときから気づいていたらしく、クルっとこちらを向いて『丸井』と声かけられた瞬間、全身が硬直した。



「芥川は素直で単純なんだから、そんなことしたら額面通り受け取るに決まってるんじゃないかな」
「単純って…」
「そこが可愛いところでしょ」
「……」


さっきまでにっこり穏やかな顔だったのに、すーっと目をあけてじっとこっちを見てくる………怖すぎだろい。
目の閉じ具合は柳といい勝負なんだけど、口調とか、雰囲気とか、切り替えしが幸村くんみたいで戸惑う。
なんつーの?
こう、中学時代の『常勝立海』テニス部の3年間で叩き込まれたヒエラルキーとでもいおうか。
幸村くんには無意識に従ってしまうし(だって全部正論だから)口答えできないからか、どこか似ている不二にも言い返せないし否定もできない。


「丸井は芥川に嫌われたいの?」
「違っ」
「誤解されてるしねぇ」
「うっ…」
「嫌われちゃうよ?」
「い、イヤなこと言うんじゃねぇよ…」
「なら、どうする?」


どうするって…
そりゃ、ジロくんのとこ行って、遅れたこと謝ってから―


「ただ遅刻してゴメンって言うだけじゃダメだね」
「…他にどう言えばいいんだよ」
「今いったこと、全部打ち明けないと」
「はぁ?!ばっ…んなダッセーこと言えるか!」
「待ち合わせ場所に芥川がいないと不安で不安で仕方なくて、本当は着いているのに近所うろうろして時間をつぶしてますーって」
「おい!」
「好きなんでしょ?」
「はい?」
「他の人ならそんな気持ちにならないのに、芥川だけなんだろ」
「……好きって、何だよ」
「言葉通りだけど」


なんだよ、好きって。
そりゃ、ジロくんのことは気の合う友達だし、あんだけ周りに世話焼かせるのにイラつかせない天真爛漫なところは、ある意味アイツの才能だろう。
あんだけしょっちゅう道端で寝て、電車やバスの乗り過ごして、落し物して、忘れ物も―と手間かかるオンパレードな出来事を引き起こしても、必ず周りに助けてもらってるのはよほど強運の持ち主なのか。
アイツが落とした財布や定期は100%返ってくるらしいし、乗り過ごして見知らぬ土地についても必ず声かけられて、何なら優しいその土地の人に駅まで送ってもらって、ついでに切符代ももらって家に帰ってくることもあれば、お腹がすけば誰か知らにお菓子、パン、おにぎり、と貰えるんだと。

ジロくんといると漫画のようなシーンに出くわすことがしょっちゅうあるし、ついでに俺までお菓子もらって二人で食べながら面白おかしく過ごすこともあって、正直他の友達とは味わえない、高揚した気持ちになる。
かといってアイツが俺以外の奴と同じようなことをしていてもべつに気にはならないし(跡部とか跡部とか跡部とか)、そこんとこのヤキモチ?みたいなモンは特にない。
ジャッカルが他のヤツに使われてンの見たら気に食わないけどな。

俺はいいけど、お前がジャッカルをパシらせてんじゃねーよ!ジャッカルも、勝手に他のヤツの頼み聞いてんなよ!?

別にジャッカルはいじめられてるワケじゃねーし、あいつは基本的に優しい奴だからお願いされると断れないだけで、それでも無理なモンはちゃんと断るやつだ(押しに弱ぇけど)。
ただ、俺が普段からジャッカルに言ってるようなことを他のヤツが言うと、『お前が言ってんなよ?』とムッとする。
それを周りは『出た、丸井のワガママ』だの『桑原くんはアンタのものじゃないんだから!』とギャンギャン言われるけど、そのたびに『ジャッカルは俺んだ!』と言い切ってしまうのは俺らがずっと一緒のダブルスパートナーで、互いのことは一番知ってるという自信があるからだ。
ジャッカルに対する感情は、素直に『友情の独占欲、ヤキモチ』といえる。


けど、ジロくんは?


跡部とジロくん、向日とジロくん、忍足とジロくん、向日と宍戸とジロくん。
だいたい見るとすれば、このパターン。

向日と宍戸は幼馴染だっつーから、俺とジャッカルみたいなモンだろい。
忍足と跡部は、なんというか……保護者と息子?飼い主と愛犬?みたいな。
あ、そうそう。柳と赤也的な感じ?(保護者と被保護者)

特に跡部とジロくんの場合は、もう、見慣れすぎて。
実の親以上に甘やかしてんじゃねぇの?ってぐらい、跡部のジロくんに対する扱いがおかしい(基本的に氷帝のヤツら全員だけど)。
氷帝の練習オフ日に立海の練習見学にきてるジロくんをリムジンで迎えにくるって、意味わかんなくねぇ?
別に練習見学後に跡部と遊ぶ約束してるわけじゃないって言うしさ。

よくわかんねー関係だなと思ったけどそれが続くと慣れるモンで、神奈川方面で遊んで解散するときに、つい『今日は跡部くんのか?』と聞いてしまう。
当初はジロくんも『なんで跡部?』って聞き返してたけど本当に跡部が迎えに来ることもあって、その度にジロくんはびっくりしながらも嬉しそうに車に乗り込んでいた。
なんで俺らがいるところがわかるのか不思議でしょうがなかったけど、『跡部だから』の一言ですんなり納得できるほど、桁違いで常識はずれなヤツだしな。
ジロくんも無条件で跡部を信頼してるのが傍からみててわかるし、何よりも跡部といるときのアイツは、ぶーぶー文句言ったりもするけど凄く安心しきった表情をする。
それを見てるとなんだか微笑ましく思えるんだよな。なんだろ。迷子の子供が親見つけたシーンに遭遇した、的な?

とにかく、ジロくんの交友関係に対してはべつにヤキモチなんてやかねぇし、ジャッカルのときみたいに『面白くない』なんて思わない。
けど、それは跡部ら氷帝連中が云々というよりも、ジロくんがストレートな好意を俺に向けているからだ。

出会ったときから、全身で『大好き』と言ってくるジロくんは、どこにいても何をしていても基本的に笑顔だ。
他の皆は、ジロくんが寝てばかりというけれど、俺といるときのアイツは殆ど寝ない。
寝ていても起こすと覚醒して元気いっぱいになるし、一声かけると嬉しそうについてくる(確実にぶんぶん振り回してる尻尾が見えるくらい、楽しそうに喜んでくれる)。


ああ、俺ってジロくんに好かれてんだな。


そりゃ、あんだけ大声で応援されて、かっこいいだすっげぇだ言われれば、いい気にしかならない。
試合を見学すれば俺のプレーと試合展開に一喜一憂して、負ければ俺以上に悔しがる。
さすがに氷帝との試合の時は自分のとこ応援するだろうと思いきや、『まるいくん、がんばれー!』とフェンス越しにかけられた声援にはびっくりして、でもジロくんらしくて思わず笑ってしまった。
(周りにいた向日と宍戸に叩かれて、コーチ代わりにベンチにいた跡部もかなり不機嫌になってたけど)

いくら天才的でも負けるときは負けるんだけど、ジロくんを惹きつけるポイントは勝ち負けじゃないらしい。
俺のプレーのどこがアイツのテンションをあげさせるのかサッパリわかんねぇけど、圧倒的に強い幸村くんや真田、跡部のプレーもそれなりに見ていて楽しいらしいものの俺のテニスが一番好きだと言う。

ジロくんのプレーこそ、見ていて楽しいって思うんだけど……いや、ジロくんのテニスは外から見るよりも実際にコートはさんで対戦するほうが、何倍も楽しい。
アイツと打ってると、勝ち負け以上に純粋にテニスって楽しいな。好きだな、と実感するんだ。

初めてラケットを握ったとき。
初めて試合に勝ったとき。
初めてジャッカルとパートナー組んで、先輩たちのペアに勝ったとき。
そして、初めてレギュラーに選ばれたとき。

『嬉しい』って思いは共通で、もっともっと打ちたい、練習したい、テニスしたいって純粋に思える瞬間。
ジロくんとテニスしていると、そういう時の感情を思い出すんだ。

そう感じるのは俺だけじゃなくて、ジロくんのテニスは皆を魅了するんだと思う。
だから、アイツの『打とうよ?』を断る人なんて、めったにいない。
(あー、跡部は例外か。氷帝の練習でしょっちゅうジロくんに対戦挑まれるらしいんだけど、たいがい断るんだと。まぁ、そればっかじゃ練習にならないからだろうけど)

そういや忍足は『ジローはホンマ、明るくてええなぁ。あいつの笑顔はなんちゅーか、心が洗われるわ』と言っていたし、『天真爛漫っちゅー言葉が似合う子やな、芥川クンは。自分の気持ちに正直でええわ』とサラっと言ったのは白石だったか。

関西人は要注意だな。


…ん?要注意?


「つまりは好きってことでしょ?」

「……」


あれこれ考えてるうちに、再度不二に念押しされた単語が頭をかけめぐる。
…ちょっと待って。

え、俺って、そうだったの?

好きって、……好きって!






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*ペアプリネタ@白石&忍足

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