貴珠賤蜂より出ず


9



「というわけだからこのクラスに入った安達も自動的に『Crazy』のメンバーだからよろしく☆」


「Σ明るくいうことじゃないよね!?」


しかもなんで親指つきだしてるの!?
それとテンションなんでいきなり上がったの!?



「えと………族とかには入りません…」



ビクビクしながら言う俺に対して木戸くんは笑顔で



「それは無理。」




えぇぇぇぇぇぇ!?





「このクラスに入った時点でアウトだよ。これに関しては安達に拒否権はないんだ。」


ごめんね?と困ったような笑顔で言われ、多分、木戸くんたちにもいろいろあるんだなって思った。



「大丈夫!抗争とかになったら隠れてればいいから(笑)他の奴等がやっつけてくれるし安心して(笑)何もしなくていいし…俺等が安達を守るから」



なんでだろ…木戸くんに言われるとホントに守ってくれそうな気がする…



―――ガラッ


「おーい、一時間目授業変更で自習になったから大人しくしとけよー。それと忍、お前暇だろ?安達に玄関からクラスまでの道のりと軽い学校案内してやって。晃樹は龍二回収してきてな。学校には入ったらしいから」


先生が連絡だけ伝えるとまた教室から出ていった。

回りの皆は自習だと聞いて喜んでる。

その様子を眺めてると誰かが俺の目の前にきて視界を遮った。



「よっ!はじめまして!俺、我葉 忍っつーんだ。よろしくな!!」


「………よ、よろしく…」


人見知りする自分が恨めしい…
というか、この人も美形だ!てか、でかっ!!



にしても………面白い名前…


「さ、文哉!!………だよな?」


不安そうに聞いてきたのでコクコクと頷くとまた笑顔になり


「学校!案内してやるよ!!行こうぜ☆」


「いってらー」


ぐっと手をひかれ木戸くんに見送られながら教室を俺達は後にした


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