さよなら三月、またきて四月にお付き合い頂きありがとうございました。感想や拍手をくださった方、並びにここまで読んでくださった方全てにまずは感謝の意を…。本当にありがとうございます。
もともと二話の短編から始まった話がこんなに膨らむとは当初は思っていませんでした。せいぜい20話くらいで収まるかな〜と思っていたのですが全くそんなこと無かったです。いつだって予定は未定。
以下、イメソンについて、タイトルについて、この話を書くに至るまでについてと、テーマごとに分けてのあとがきとなります。
※ガッツリ本編ネタバレになっておりますのでご注意ください※
各話あとがきは↓こちらから。日記に書いていたものや個人的なメモがごっちゃになっているので読みにくかったらすみません。
各話あとがき

ではお話全体のあとがきを。

と、その前に。
さよなら三月、またきて四月は完結しましたが、その後の話を再び続き物として書いていけたらな〜と考えております。本丸での日常だったり二人の日常だったり二人の進展する様子だったりを書く予定です。もしよろしければそちらでもまたお付き合い頂ければ幸いです!

さて、ではあとがきを。まずイメソンについて。
・JUJU「hold me,hold you」
主→日本号さんのイメージ
・米津玄師「ごめんね」
五月の話のイメージ
・YUI「feel my soul」
六月イメージ
・森山直太朗「涙」
不動イメージ
・久石譲「The Rain」
陸奥守イメージ
・BUMP OF CHICKEN「Spica」
修行イメージ
・RADWIMPS「グランドエスケープ」
・久石譲「ふたたび」
二人の夢イメージ
・BUMP OF CHICKEN「アンサー」
日本号→主イメージ
・菅田将暉「まちがいさがし」
エンディングであり連載そのもののイメソン。

あと各話BGMとかも決めてます(細かすぎて恐怖)私はイメソンが大好きなので…。まちがいさがし本当ビンゴなイメソン見つけられたなと思いますね、サビとかね。あと「はるめく八月」ではグランドエスケープが流れます。挿入歌です(そう…)イメソンに関してはやりたい放題やってます。イメソンって楽しいですね。


次にタイトルについて。「さよなら三月、またきて四月」とは、日本号さんと主、二人の季節が動くという、この話全体のイメージを表したものでした。大切なものの喪失は、二人の心に凍りつくような冬を連れてきます。ですが、二人は出会いにより、困難はあれど季節が確かに動き出した…というイメージですね。日本号さんが見た夢は明らかに象徴的だと思われたかと思います。言ってしまえば心象風景なので、それはそうなのですが、そこに主が介入することによって、かなり現実に寄っていきます。季節は動き、前任はいなくなり、二人で前を向けるようになる。そういう意味合いも込めてのタイトルでした。


※そしてこの話を書くに至るまでの話ですが、本当に書き手のプライベートなことばかりになります。重いです。気まずい気配を察知された方は逃げてください。自分のための覚え書きとして残しておきたいので。



この話の中で描いた感情の数々は、かなり自分の経験を元にしています。
まず私自身、結構最近めに父を亡くしています。病気でした。一度は手術をして、腫瘍も摘出できたはずで、でも再発してからは本当にあっという間でした。一度、手術でどうにかなったんだからまさか、今度だって大丈夫だろう、だとか悠長に構えているうちに、体感ではほとんど一瞬のうちに父はこの世を去ってしまいました。本当に馬鹿だったと思います。
作中の審神者もですが、私も父のことが本当に好きで、世界で一番尊敬している人は?と聞かれたら父と答えていました。それは今も変わらないです。優しくて私の趣味にも寛容で、頭が良くて聞けば何でも教えてくれて、本当に尊敬していました。なのに、そういう大事なことは結局最後の最後にしか伝えられませんでした。そんな風になってからしか伝えられなかった私に、もうほとんど声が聞こえないはずの父は最後の力で私の頭を引き寄せてくれたんですよね。本当に本当に自分は馬鹿だったと思いますし、悔やんでも悔やみきれないです。
その父が亡くなる半年ほど前には小学生の頃からずっと一緒に育ってきた犬が死んでしまい、また父が死んだ数ヶ月後には祖母が亡くなりました。何でこういうのって連鎖するみたいに続くんですかね…。
とにかく、そういうことがあった直後はかなり自棄になっていました。いっぺんにたくさん失いすぎて、いつ死んでも構わないと思っていました。二週間の忌引き明けから普通に仕事をし始めて、時々急に泣きたくなって車の中でずっと泣いたり、しばらくは一カ月に一回は一人で泣かないと身が持たないような日々を過ごしてました。
でも友人とか家族とか、近しい存在がかなり助けてくれました。友人が旅行に連れ出してくれたり、家族と支え合いながら笑って暮らして、何とか生きてました。
だからこそ、根底で消えない「いつ死んでも構わない」という気持ちが後ろめたくていて。世界で一番尊敬していた、目標だった、ずっと背中を見てきた存在が急にふっつりいなくなって、本当に生きる意味が分からないまま生きてました。
それからしばらく後のことです。刀剣乱舞の映画にヤマコーが出るという噂を聞きまして。「ヤマコーの信長は見たいな〜」と思って、これまで全く触れたことのなかった刀剣乱舞を始めてみたんですよね。本当に何も分からなくて「まぁそのうちやめるにしても、どうせ映画見るならちょっとやってみよう」という軽い気持ちでした。
ちょうど映画のキャンペーンで、映画に登場する男士は全て配布されていたので、当然日本号さんもはじめから本丸にいました。私は刀剣乱舞ミリしらで、好きな声優さんが声をあてている御手杵くんの存在しか知らなかったんですけど、日本号さんは一目見て「あっ好きだわ」と思いました。はじめは見た目だけで好きだな〜と思ったくらいなのですが、ゲームを進めて、映画を見て、どんどん好きになりました。
呑み取りの槍の逸話は知っていたのですが、日本号の槍そのものについての知識はあまり無かったんです。まして槍なんて、柄は木で出来てるだろうし現存はしてないんだろうな〜と思っていました。でも、調べてみたらちゃんと現存している。その上、とても何百年の時を超えてきたとは思えないほどに綺麗な状態で。
衝撃でした。こんなにめちゃくちゃな戦争ばかりの世界で、それでも日本号の槍は美しい姿のままこの世界を見守り続けてきてくれた。刀剣乱舞というゲームを通して出会ってくれた。
投げやりに生きていた自分はやっぱり馬鹿だったな〜と思います。それでも、単純ですけど、大好きな存在がこの世にいてくれるというだけで目の前が明るくなって、ああ生きてて良かった、自棄になりながらでも生きてきて良かったと思いました。

そんな訳で、できた連載がこれです。という訳でして、本当…ずっと主観ぶっ込みまくりですみません…と思いながら書いてました、重いし…。
でも私の好きな絵師さんも、自分の辛い経験を二次創作に落とし込むということをやっていたので、ああこういうのもアリなんだなぁ、じゃあ自分もやってみよっかな、となり、連載を始めました。
連載通して自分の気持ちの整理もかなりついてきたように思います。作中でも何度も書いた通り、辛かったことを無かったことには出来ないけど、気持ちに整理をつけながら前に進むことはできるんだなぁと思いました。
それから、父は歴史も好きだし博物館にもよく連れて行ってくれたし高倉健さん好きだし、多分もし生きていたら一緒に刀剣見に行ったりも出来たんだろうなぁ、あわよくば刀剣乱舞も一緒に楽しめたかもしれないなぁ…という思いもあり、願望も込めて前任というキャラクターを作りました。父と刀を楽しむという、私ができなかったことをお話の中で少しやらせてもらった感じです。こういうことができるのもまた二次創作の面白さなのかもしれないですね。

身近な人を失うというのは、誰の身にも起こりうることです。そうなった時、この話が多少の支えにでもなったらいいな〜と思いながら締めとさせていただきます。
マジで自分語りしか無くてすみません、恥ずかしい…何急に馴れ初め語り…怖…最後までこんな調子で申し訳ないです…
では、お付き合い頂き本当にありがとうございました!