今日こそ、

「たーいがっ、一緒に帰ろう!!」

『名前か、今着替えてくるからちょっと待っといてくれ。』

今日こそ必ず…



「うん、わかった。」



名前とキスしてみせる。




名前とはつい最近付き合いはじめた。
席が隣になり、名前とはすぐ仲良くなった。

そして、いつのまにか名前の事を好きになっていた。


「明日は海常と練習試合だよね?頑張ってね!!」

『おう!!キセキの世代との試合だ、今から楽しみで仕方ねえ。』

「はりきりすぎて寝つけませんでしたー、なんてないようにね。」

『う!?…お、おう!!任せとけ!!』

「フフフ…、本当に大丈夫かなー?」

『バカにすんなよー。』


ごめんごめん、名前はそう言いながら微笑んだ。



やっべぇ…、すげえ可愛い。
…キス、してえな。






俺達は付き合ってまだ、キスどころか手をつないだことすらねえ。

いつか黒子に「火神くんは体は大きいのに、以外と小心者なんですね。」なんて言われた事がある。



『黒子の言うとおりだな…。』

「どおかした?」

『いや、何でもねえよ。』


毎回今日こそは、とは思うが結局行動におこせない。


「あ、家着いた。いつも家まで送ってくれてありがとね、大我。」


そうしていつも名前の家に着いてしまう。

『気にすんな、じゃあな。』

「バイバイ。」







でも、今日こそは…











『名前!!』

「何?」

『……いや、何でもねぇ。』

「うん…、わかった。じゃあね。」

『あぁ。』


また今日もダメだった。



『本当ダメだな俺。』

「大我!!」


急に名前を呼ばれ、後ろを振り向くと名前が走ってきた。

『どうたんd……


ちゅ。



なっ///!?』


「じ、じゃあね///!!」


名前は一言そう言うと、走っていった。








キス…だよな、今の。





『あーやっべ///』

ニヤケとまんねえし。







(きゃー!!待ちきれなくなって自分からキスしたゃったけど、どーしよ///!!)
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