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唐突に始まってしまったのが、すべての原因だとクレスは頭を抱えた。
それは今から約半日前の事ーーーー。
エルネットの店に突然呼び出しを受けた真琴達四人はこれから何が起きるのかも分からずに店へと足を運んだ。
初対面の対応があれだった所為で、僅かに身構えている。
正面の扉には"定休日"と書かれた看板が立て掛けてあった。だが鍵は閉まっておらず、ゆっくりと扉を開けると取り付けられた鈴が高らかに鳴り響いた。
「いらっしゃーい!来てくれてありがとっ♪」
今回は普通に奥から姿を見せたエルネットだが、相変わらずのテンションだ。投げキッスを飛ばしながらこちらへと歩を進める。
「ーーーで、何の用で呼んだんだよ」
店の二階にあるエルネットの家に案内される。四人はイマイチ呼ばれた理由が分かっていなかった為、クレスがエルネットに聞く。
「ふふっ、ティーパーティーよ!ティーパーティー!」
『ティーパーティー?』
声を揃えて繰り返す。確かに天気は悪くないし、ティーパーティーにはもってこいな時期かもしれない。だが何故にこんな唐突なのだろうか。エルネットは満面の笑みで一旦リビングから出ていくと暫くしてからトレイに飲み物が入っているらしいポットとグラス、お菓子の類を持って帰ってきた。
「唐突…だね」
「エルネットは昔からこうだったよ…新人の頃はよく呼び出されてたんだ」
真琴はテキパキど準備を始めるエルネットを見ながら、まだ状況を把握し切れていないのだろう。そんな彼女に苦笑を零しながらクレスはそう呟いた。その隣に立っていたアレルも思わず苦笑を零し、過去を思い出す。
「ほら!手伝いなさいって!」
「はいはーい!」
リノが率先してエルネットの方へ駆け出し、手伝いを始めた。
それを追う様に真琴達も準備を手伝うのだった。
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