イーライラするー。


オレ様はいま愛しィ〜の悠里に会いに3ヵ月前に卒業したガッコーに来てんだけどォ?

さっきからオレ様のオモチャは、こーンなに近くに居るオレには全っ然気付かずに他の野郎と話してやがる。



「先生も見に来てくださいね!」

「フフ、楽しみにしてますよ。」


しっかも相手がオバケ!
ますます気に入らネェ。


そーんな悠里にはオシオキ、という名のイタズラが必要だよナァ?
オバケにもコイツはオレ様のモンって見せ付けてやんねェーとだしィ。



「オイ、ブーチャ。」


がぶっ


悠里のほっぺた目がけてオレのチャームポイントの八重歯をたてる。


「きゃあっ!!」


そーすっと予想通りの反応。


「ヒャハハー!相変わらずのアホ面だぜー!写真とっときゃ、よかったナァ!」


「きっ、清春くん!!!」



オレ様の歯形がついている頬を押さえてめいっぱいにらんでくるコイツはそりゃあもうかわいくて。


「なんだァ?オレ様がお前の頑張ってるかーわいーい姿を見に来てやったのにィ、その態度はァ?」


もっといじめてやりたくなる。


「いきなり人のこと噛んどいてなに言ってるのよ!大体ここをどこだと思って、…!」



そこまで言って悠里は焦りだす。キシシッ、コイツも今気付いたンかよ。


「清春くん、相変わらずですね。元気でなによりですよ。」


アタフタしてる悠里を眺めてっと、いきなり目の前に現われたオバケ。


「うぉーい、オバケー!あーんま悠里に近づくんじゃねぇゾ!」


そう言って悠里を担ぐ。


「きゃっ!清春くんっ!なにするのっ!」

「ブヒブヒうっせー、帰んゾ!」

「はっ?私まだ仕事が!」


んーなことオレ様には関係ねェ。けど、イチオ確認とっといてやっか。
そう思い直して、オバケのほうを向く。モチロン悠里を担いだまま。



「オバケー、コイツ連れて帰ってもいいダロ?」

「清春くん!勝手なことばっかり言ってないで降ろしなさい!」


悠里がオレの背中をたたく。お前は黙って担がれときゃいーんダヨ。


「フフ、そうですねぇ。もう放課後ですし、先生の仕事もないですから。構いませんよ?」


余裕ぶっこいたいつもと変わらねェ笑顔。フン、気に食わねェ。



「衣笠先生っ!?」


「聞いたかヨーっ、悠里!んじゃあ、帰るゼェ!」


ぶーぶー言ってる悠里を降ろすことはせず、そのまンまガッコーを出る。



「清春くんってば!いきなりどうしたのよ!」

「お前がオレ様の前で違う男と楽しそ〜に話してっからダロォ?」

「え!だってそれは、仕事だし、それに清春くんが来たのっ…きゃ!」


モゴモゴ言い訳する悠里を降ろして真っすぐ目を見つめると、その言い訳もなくなって上目遣いで見上げてくる。
だっから、そーゆー顔がオレ様のイタズラ心をくすぐるってわかってんのかヨ。


「とーにーかーくー、言い訳なんてモンはオレ様には通用しねェって教えてやるヨ、センセイ。」




お前はオレ様のモンってこともナ、悠里?





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