第一話
冬が過ぎ去り、三年の先輩との別れを惜しみ、
春になり、二年になった。


今年は俺のパートナーが入ってくる年。




俺と白石は、屋上で一年を眺めていた。

「今年も個性的なやつが多そうやなぁ」
「そやなあ、カラフルやし、目が痛いわ」
「ははっ、ドキンパな謙也に言われたないやろ!」
「せやろなあ!」

笑っていると、ちょうど下で校長の話に皆がこけたところだった。


「おっ、見てや白石、あの一年こけとらんで!?」
「ほんまや!やりおるなあいつ」


一人だけなんの反応もせず、ただ棒立ちしている彼は、
ここからでは表情まではわからないが、酷くつまらなさそうな雰囲気をかもし出している。


ーーーさっすかやなあ、
まあ、これからよろしく頼むでぇ。

にやにやと口元が緩むのが抑えられない。
抑える気も元々無いがな。

「なんやにやにやして、じぶん気持ち悪いで」
「酷いわぁ、にこにこって言うてや。
まあ、おもろいのが入って来たとは思ったけどな」


とりあえず、勧誘しないとな。





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