中編 | ナノ








「……これ、お前の猫…?」


ある日の放課後、愛しのすーちゃんに会いに来たらすーちゃんは大きなワンコと戯れていました。


「…あ、書記さん…?」


…間違えた。ワンコかと思ったら書記さんでした。
いつもとは違うふにゃって笑う顔がワンコにそっくりで、何かちょっと癒されました。


「…それ、餌?」


「あ、え、はい!」


ん、と書記さんが手を差し伸べてくるから、何かと思ったらどうやら餌やりをしたいらしい。
差し伸べられた手に猫缶と缶抜きを置く。


すーちゃんは匂いを感じとったのか、にゃーっと可愛らしい声鳴きながらで書記さんに餌を求めている。

そんなすーちゃんを見ながら書記さんはニコニコと微笑みながら「…ちょっと待ってろ…」と嬉しそうです。普段はめったに笑わないのに…


その間に僕は猫缶と一緒に買ってきた牛乳パックを空けて、お皿に注ぐと、缶を開け終えた書記さんが「ん。」と手を差し伸べてくる。



猫が好きなんだなぁ…と、ちょっと嬉しくなりながら牛乳の入ったお皿を書記さんに渡す。





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