06



結婚式当日。


「お姉ちゃん、そろそろ時間だよ、準備大丈夫?」
「アタシは大丈夫よ。」
「じゃあ行こうか。」


会場はたいして遠くないけれど、車で行く。
凛が運転してくれたわ。


「美和さんの結婚相手って、どうな人だろうね?」
「そうね…、美和さんの事だから、顔はいいと思うわ。」
「それ美和さんに失礼だよ…。」
「あぁ、もう息子たちで見飽きたわ、みたいな?」
「それも違う。」

「っていうか、13人の野郎どもの中に女の子を入れるって、どういう神経してるのかしら。」
「私もそれは思ったよ。どう考えてもその子が可哀想だよね。」
「凛、それは遠まわしに親をけなしているの?」
「え?」
「…いえ、なんでもないわ。(いつの間に天然要素入ってたのよ!?)」


話している間に、会場に着いた。


「そういえば、どこにいるのかしらね?」
「そのうち会えるよ、主役だもの。」


妙に納得して、場内を歩いてみる。
あぁ、いたわ。
金髪って、どれだけ分かりやすいのよ。
あ、真上に電気があったからかしら?


「要。」
「あぁ、燈にりーちゃん。来てくれたんだ?」
「ええ。」
「ご招待ありがとうございます。」
「そんな固くなくていいって。」


その通りよ、要は軽いけど。


「二人共、一段と綺麗だね。」
「要もスーツ、似合ってるわよ。全員スーツなの?」
「うん、…あ、ひーちゃんはドレスだったかな。」
「相変わらずね。一生残るかもしれないのに、よくそんな格好で来るわね。」

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