西洋の絵画に出てきそうなほどうつくしい人形のような日本人離れした顔で、赤くなって慌てる様は本当にいろいろぶち壊しだったけど、こないだから生徒会室に呼んだりお昼用意してくれたり、なんだかんだ毎回問題がないか聞いてくることを思い出して思わず声に出して笑う。 するとみさきちゃんはさらに赤くなっておれを見つめた。 ほんと、面白い。
「みさきちゃんはおれのこと大好きだもんねぇー」
冗談のつもりでそう言ったのに、
「……え、何その反応」 「しね!!!!」
なぜか絶句したみさきちゃんは、ハッとしてから暴言を吐いた。わぁひどい。
「冗談だよ」 「………つーかなんでおまえ親衛隊出来てんだよ!話はそこだ!」 「ああ」
そういえばそうだった。みさきちゃんの反応がいちいち面白いのが困る。副会長もやれやれと息をつきながら冷蔵庫に向かって缶ビールを取り出した。まだ正午過ぎである。
「まぁ仕方ないですよ。なんかその子雰囲気あるし」 「……しかもなんだよこれ。なんで隊長が阿久津で副隊長が稲葉と沖なんだよ!しかもマネージャーの諏訪ってなんだよ!マネージャーってなんだよ!」 「落ち着け」
諏訪マネージャーだったのか…。つか稲葉って誰だ。一瞬そう思ったがたぶん洋介先輩のことだろうと検討をつける。幹部は四人でどーたらこーたらって言ってたし。
「なんで風紀が集まってんだよ!」 「さぁ」 「阿久津と沖とか本当最悪だよ!」
心底嫌そうな顔をしているみさきちゃんにそんなに嫌いなのかと首を傾けると、副会長が「会長と私はあの二人と同じクラスなんですよ」と教えてくれた。曰く、あの二人と会長は犬猿の仲らしい。
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