STORY | ナノ

▽ 一月の付き合い方


今日はなにかとツイてない日だ、と思った。
ガチでは自分の苦手なヤグラ。そこで連敗し危うくウデマエが落ちそうになる。
憂さ晴らしにナワバリに行けば馴れ合い厨や回線落ちと会う。
唯一まともに戦ってたのはリッター使いの女くらいだった。
もうなにもやる気は起きなかった。俺はそっとナワバリ部屋から抜け出し、ハイカラシティへと出た。



はぁ、と溜息をついた。どかっとなげやりに座ったベンチが軋む。
ハイカラシティ。蠢くクラゲ。楽しそうに話し、笑い合うイカ達。全て俺とは真逆だと思った。尚更気分が暗くなる。大して揃えてもいない、ただただかぶり続けているサンサンサンバイザーを深くかぶる。
俺がハイカラシティに来たのはつい一ヶ月程前のことだ。なんにもない田舎に嫌気が差し、無理を押し切ってハイカラシティに飛び出してきた。賑わう街。イカしたイカ達。わかばシューターを手に、目をキラキラと輝かせて、仲間とあちこち駆け回ってたのがとうの昔に感じる。バトルってこんなにもイカを変えるものなのか。なんて闇のゲーム。そう何度思ったことか。
感傷に浸ってしまった。連敗してしまった時の悪い癖だ。もう帰ろう。そう思い、ベンチから離れようとした時だった。
「こんにちは」
声がした。顔を上げると、どこかで見たような女が立っていた。全く気配がしなかったから驚いた。かっこ悪い。相手に悟られていないだろうか。上から下まで真っ黒なコーデだった。いや、靴だけは辛うじて違う。でも暗い。なんだか不気味だ。
「あなた、一人?」
「そうだけど、なにか」
「いいえ。それなら好都合だわ」
そう言うと女は嬉しそうにして勝手に隣に座った。好都合って、俺、なにかされんのか。そう思うと少し逃げたい気になった。思わず横にずれる。
「ねぇ。さっき、ナワバリで私の味方だったでしょ」
自分の顔を覗き込むように言った。さっき、と少し考えたが、そんなの一つしか思い当たらない。さっきの馴れ合い部屋のことだ。あまりの回線落ちと馴れ合いの多さで二、三回程度で抜けたが、そういえばその時居たリッター女がこういう奴だったか、と今更ながら思い出した。だから話しかけてきたのだろうか。正直それだけの為に話しかけるなんて考えられない。社交的な、というか楽観的な奴ならまぁ分かるが、雰囲気からしてそうは思えない。それとも、連敗したのはお前のせいだとでも言いに来たのか。性格悪いだろ。俺が言えたことではないが。とにかくこの女の意図は掴めない。
「そうだったかな。あんま顔とか覚えないタチなんでね」
「間があったでしょ。覚えてるわね」
「あーはいはい。覚えてる覚えてる。で、なんだ。冷やかしに来たのかよ」
意地悪そうに言うと、リッター女はきょとんとした。それからふっと笑顔になった。その笑みに、悪意はなさそうだった。
「あなた、きっとそんな上手じゃないのね」
「...うっせーな」
「ああ、気を悪くしたならごめんなさい。違うのよ。お礼を言おうと思って」

「私と一緒に戦ってくれて、ありがとう」

思わず気の抜けた声を出してしまった。それ程に突拍子のないことを口に出したのだ。この女は。神経でもイカれてるんじゃないか?
「あんた、頭おかしいのか? 味方になった以上あたり前だろ」
「そうなの? でも、私はあなたが初めてだったのよ」
逆になにを言ってるんだって顔をされた。なんか解せない。
仮に、このリッター女が初心者だとすれば、今やサブ垢や迷惑行為の増え続けているご時世だ。そういう奴らと会い続けることもあるだろう。可能性はかなり低いが。しかしそれだけは考えられない。たしか、チーム編成の時にちらっと見ただけだが、ランクはカンストしていた気がする。あのエイム力からしてウデマエも上位だろう。そう考えると、初心者というのはまずありえない話だった。
「あんたやっぱ冷やかしに来てるんだろ。そんな話があるか」
「だから違うってば。でもまぁ、そこまで言うなら冷やかさせてもらおうかしら」
うーん、と手を突き出して伸びをする。深呼吸をするように行われたそれを終えると、リッター女は口を開いた。
「まず、相手をキルすることを考えすぎ。ナワバリなのだから塗りも意識しないと。逃げ道にも困るわよ。塗りに弱いブキかもしれないけど、それを履き違えては駄目。あと筋肉脳はやめなさい。多少無理が利くブキでも限度があるの。相手のインクの上で戦うなんて不利にも程があるわ。そしてあなたのブキだけど、バレルよね? バレルは連射は強いけれどその分溜めがある。それはよく分かっているでしょう。それなのに前に出すぎている。突撃していくからデス数が多い。それならばシューターを使う方がいいのでは?」
とにかく、今のあなたにバレルは不向きよ。
きっちりと言われてしまった。息継ぎもせずに捲し立てられた。そのせいでなにを言っているのか、一瞬分からなかった。このリッター女は、自分を侮辱した?
そう気付くと、頭に沸々となにかが湧き上がるのを感じた。目の前の女を睨む。相手も、表情を作らず自分を見ている。
「うっ...せーよ! テメェが俺になにか言う権利でもあんのか!」
「あなたが冷やかしを求めているようだったから言ったまでよ」
「誰が求めてるなんか言った。それにあんただってさっきのバトルは負けてただろう!」
「じゃあ、あなたも私に言うことがあるでしょう。言ってみてよ。参考にするから」
途端に口篭った。目の前の女はわざとらしく溜息をつく。
「やっぱり。なにも言えないでしょう。もう一つ、あなたは味方のことを見ていなさすぎる。ナワバリでもガチでも、協力は必要なの。あなたは味方のことを気にもしなかった。なにも言えないのはそのせいよ」
「味方を見てる? 協力プレイ? ハッ、そんなのただの馴れ合いじゃねえか。誰かと協力するなんてまっぴらごめんだね」
「...それ、本気で言ってるの?」
「逆に協力なんて考えてる奴いんのかよ。自分さえよければいいだろ」
「...そう」
するとリッター女は立ち上がった。酷く残念そうな顔で、少し前を歩いて、振り返る。自分はあれから、その表情が脳に張り付いてはなれない。

「せっかく、味方を見つけたと思ったのに」




また嫌なことを思い出した、と思った。今はナワバリの最中だ。目の前のことに集中しなければ。
潜伏していたつもりだろう。芋っていたオレンジのインクリングを緑色で塗り潰す。溶け出していくインクリングの姿が見えた。
今日もまたナワバリに来ていた。あれからガチには行っていない。ギリギリなのだ。あれ以上負けるとウデマエが下がる。それだけは避けたかった。網の上をインクをばら撒きながら歩くインクリングにチャージしたバレルで数発打ち抜く。網の上に立つなんて、とんだカモだ。ナワバリに出たところでどちらかというと負けが多かった。不意を突かれることが多い。自分が周りをよく見ていない証拠だ。
あのリッター女にとんだ罵倒を受けてから一週間が経った。あんなことを言われたが、自分達はイカしたイカになる為にハイカラシティに来たのだ。バトルせずにはいられない。それに、バトルをしなければお金はなくなる。こっちの意味でも闇のゲームだった。
あの時、あのリッター女の顔が、ずっと頭から離れていくれない。あんなもの、普通なはずなのに。ナワバリバトルで連敗したから、クソウニに騙されたから、ウデマエが下がったから。そんな理由で悔しがったりイラついたり、泣き出したりするインクリングは何人か見かけたことがある。ただ、見かけただけ。それなのに、それよりも一瞬の内しか見なかったあの表情だけが、忘れられない。ああ、また余所事を考えてしまった。オレンジのインクに塗れ、リスポンする。
悲しそうな表情だった。いや、悲しいだけじゃ表しきれない。失望したような、絶望したような。そういう感情をする時って、自分がよく知っている。
結果、緑色の負け。連敗だった。もう見飽きた結果。残念そうなイカもそうでないイカもそそくさと部屋を出て行く。あと一回だけして帰るかな。そう思った時だった。見知った顔が部屋に入ってきた。リッター女だ。また会うことになるとは。自分は小さく舌打ちした。対するリッター女はこちらの存在なんて知らないかのように素通りしていった。ますます気に入らない。準備が整った合図が出る。自分もその場を後にした。


本当に最近ツイてない、と改めて実感した。バレルから飛び出るインクは黄色。ステージはホッケふ頭。好きな色に得意なステージだ。だがしかし味方はどうだ。よりによってリッター女だ。その上一人は回線落ち、もう一人は高みの見物だとでも言うように全く動かない。この前の時もそうだ。リッター女が味方になる度に他二人はいなくなるか奇妙な行動をとるか。この女にはなにか悪いもんでも憑いてんじゃないのか、とさえ思った。
それに自分も自分だ。リッター女から言われたことを思い出してしまって、思うように行動ができない。別に、自分のやり方でやればいいのに、前に進むことを躊躇してしまう。やめればいいのに上手く出来ない。次第に苛立ちが募り、リッター女を睨んだ。リッター女は高台から降りて、相手が来ないか警戒しつつ着々と塗っている。自分も気を取られている場合ではない。ニ対四など圧倒的不利だが、塗りポイントだけは獲得出来るはずだ。それにこういった長い場所はバレルにとってお手の物。相手のランクもそこまで高くなかったと思う。相手をキルしつつ塗っていけば、もしかしたら。
計算している内に目の前にローラーが迫ってきていた。ローラーの一振りはかなり重い。少し距離をとって自分色に変える。青色が破裂するのを見届け、脇道に反れた。リッター女が撃ったのであろう跡以外はなにも混じっていなかった。なにをしているんだ向こうは。少しトロいんじゃないか。これがチャンスだと言わんばかりに前に出る。しかし広間に出る間際に左半身に衝撃が走る。抵抗する間もなく体が溶け出すのを感じた。赤ZAPにやられたようだ。赤ZAPにやられる回数が圧倒的に多い俺にとってこのブキは嫌いだ。
体が元に戻ったと同時にインクの中を潜り前に突き進んだ。相手がこちらの広間まで攻めてくることはどうしても避けたかった。いくら長いステージとはいえ複数人から攻められてはリッター女も対処しきれないだろう。しかしそれは違ったようだ。リッター女はしっかりと相手を射抜いている。証拠に赤ZAPの反応は近くになかった。なにかがおかしい。確かに高ランクな奴はいないようだが、そこまで低い奴もいなかったはずだ。なのに向こう側から攻めてくる様子がない。一体なにをしているというのか。高台に隠れてということもあるかもしれない。その疑問をすぐにでも晴らすため、動くフォークリフトを塗ろうとした時だった。
嫌なものが巻きついた。どこからか視線を感じる。スーパーセンサーか。しかしこれを逆手に取れば相手の場所を知ることが出来る。フォークリフトを塗るのを諦め、前に進もうとした時、青色のオーラが視界を覆うのを感じた。―――ヤバイッ! 気付いた時には既に遅し、またもや自分の体を溶け出すのを感じる。その瞬間見た空に横切る線。どうやらリッター女の下にトルネードが飛んだようだ。そこで相手の意図に気が付く。あいつら、ただ遊んでいたのか。こちらが勝てると過信させ、最後に突き落とす。今の今までスペシャルを溜めていたのだろう。初対面同士でよく息が合ったものだ。
そんな作戦に気付いたところで諦める俺ではない。体の安否を確認して前に進む。あのリッター女がキルされるのも時間の問題だ。リッター女なんてどうでもいいが、ボロ負けだけは避けたかった。そんなのかっこ悪すぎる。広間に出る前から相手が攻めてきているのが分かった。正面から来ても、撃ち返せばいいだけ。相手にインクをかけられたところで、連射力はこちらの方が勝っているのだ。赤ZAPが来ればその分距離をとればいい。意を決して広間に出る。しかし相手が見ているのは、リッター女。集中攻撃を受けている。リッターであれば近付かれた時点でクイックボムを投げればいいだろう。リッター女はご愁傷様だが、集中攻撃を受けている隙にバレルであれば三人くらいキルなどどうってことないだろう。その隙を狙っていたが、リッター女がクイックボムを投げる様子はなかった。なんでだ? リッターの三大要素と言っていいほど必ず行われる行為だというのに。あれで何度キルされたことか。クイボなんて削除されてしまえ。
リッター女はじっと、なにかを狙うようにチャージしているだけだ。おい、なんでだよ。なんで身を守ろうとしない。なんで...。
「クソッ。なんでなんもしねーんだよッ!!」
一か八か、リッター女の後ろに回り込み、咄嗟にシールドを張る。なんとかいったようで、相手は驚いた顔をしている。だが安心している場合ではない。三人から一斉に攻撃されればシールドは真っ先に壊れるだろう。そうはさせるか。咄嗟にバレルをチャージし、目の前に放つ。内の二人は一瞬にして青色を破裂させた。一人逃したか。シールドが壊され、取り残した一人。またあの赤ZAPだ。そいつから放たれるインクを一斉に浴びる。しかしそれはすぐに止んだ。リッター女が後ろから仕留めた様だった。

「ナイス!」

後ろからふっと声が聞こえる。リッター女の声だ。振り返ると、あの時、勝手に隣に座った時の顔くらいの笑顔で俺を見ていた。
息が詰まる。しかし、すぐに我を取り戻した。
「油断すんな。また来るぞ」
「そうね。...傍にいてもいいのかしら」
「...勝手にしろ。離れたら承知しないがな」
リッター女は快く頷いた。同時に前を向く。あと一分。せめて、悪足掻きでも。



ハイカラシティ。電車を背後に置かれているベンチ。
俺はふぅ、と一息ついた。久々にかなり動いたナワバリだった。
結局、リッター女を守りながらのバトルはかなり難しく、かなりの大差をつけられ負けた。その結果を受け、すぐに部屋から出た俺は、帰る気にもなれずベンチに腰掛けている。
いつもとは少し違ったナワバリだった。なのにハイカラシティも、あちらこちらへと移動するインクリングも、なに一つ変わった様子もなく、いつもどおりだ。それがなんだか奇妙で仕方なかった。今、俺は少しだけ後悔をしていた。味方を守って戦う。所謂チームプレイ。とんだ馴れ合いをしたものだと思った。馴れ合いは嫌いだ。見ていて寒気がする。
「こんにちは」
ふと前から声がした。この声、言うまでもない。リッター女だ。ご丁寧になんの断りもなく隣に座られる。一体なんなんだこいつは。
「さっきはありがとう」
「あんたはここに来るとお礼ばっかだな。馬鹿なのか」
「だってお礼がしたくて来てるんだもの。馬鹿でいいわ」
大人びた笑顔でさらっと言った。涼しそうな顔をして、まるでこっちが余裕がないんだとでも言いたげで、腹が立つ。
あの時は、ただリッター女がまるで抵抗の色を見せなかったから出た行動だろう。所謂、さっきまで後悔していた"馴れ合い"。そうだ、そのことを問い質さなければ。俺はリッター女に向き直る。いつまでその満足そうな面をこっちに向けるつもりだ・
「なんであの時反撃しなかったんだ。リッターならリッターらしくクイボ投げ放題だろ」
「だって嫌いだもの」
「そうかよ...。...は?」
思いがけぬ返答に拍子抜けた声が出た。なんかデジャヴ。
「あ、これは言葉の語弊というやつね。私はリッターでキルすることが好きなのよ」
「じゃないとあんなクソブキ使う奴いねぇだろうな。よっぽど性格歪んでない限り」
「別にクイックボムでキルしたいわけじゃないの。私は撃ちに来てるのよ」
「はぁ? そんなんじゃすぐやられるだろ」
「クイックボムを使うくらいならデスる方がいいわ」
こんなところで見つけてしまった。リッター女の欠点。よくそんなもんでランク50まで来たものだ。ガチで困ったことはないのだろうか。そんなことを余所に、そのパーカーだから来てくれたのね、気付かなかったよ、なんてのんきなことを言っている。
エイム力は強いがサブは使われない...。とんだ奴に出会ってしまったものだ。若干引いていると、リッター女は勢いよく立ち上がり、目の前に立ってぐっと手を伸ばした。その手の意味は...歓迎?
「ねぇ。私とフレンドになってよ」
フレンド。
とても懐かしい響きな気がした。ハイカラシティに来たのは最近のはずなのだが。
「フレンドになるって、どうしてそうなる」
「私がなりたいからよ」
「俺の意見は総無視ですか」
「駄目かしら」
途端に弱々しくなった。黒い目が揺れている。あの時の、あの顔を思い出す。一週間、脳に張り付いて離れなかった、あの顔。思わず目を逸らしたくなった。こんなの、断れる訳がない。
「仕方ねぇ。なってやるよ。ほら」
イカ型の端末機を取り出す。リッター女は嬉しそうにして、すぐにフレンド申請を完了させた。
「私、ケイよ。よろしくね。フチドリ君」
まるで初めて与えられたおもちゃで喜んでいる子どもみたいにはしゃいでいた。やっぱり変な奴。フレンドなんて珍しいものでもないだろうに。そういう俺もそんなにフレンドはいないが。名前さえ呼ばれたのは久しぶりだ。そもそも友達は自分のことをフチドリだなんて呼ばなかった。
リッター女、もといケイは、物珍しそうにイカ型端末を見ていた。フレンドになったことによって、俺の情報が回っているのだろう。なにもしていないのに、何故だか逃げたい気持ちになった。あんなに威張っておいて俺のウデマエがC+ぎりぎりなんて知れたらリッターの的にされそうだ。気を紛らわすべく、俺もケイの情報を見やった。ランク50。不気味に見えたコーデも、ギアの為だったのか。そう思うと納得した。好きでお葬式に出るような服をする奴は早々いないだろう。そして、気になるウデマエ。チラリと見やると、そこには―――。
「ってあんた、俺よりウデマエ低いじゃねぇか!」
C-、数字はゼロ。清々しいくらいに低かった。
「だって、きちんとした味方がいないんだもの」
「は?」
「ガチでもナワバリでも、回線落ちか馴れ合いばっかりなのよ。どこに行ってもそう。私のエイム力が足りないからかしら。でもあなたは違うのね」
いいフレンドが持てて良かった。これからもよろしくね。
そう言うと、自分の手を掴みぶんぶんと振る。あまりの力強さに体まで揺れた。
今、はっきりと分かったことがある。

この女、かなりの不幸体質だ。

これから平穏な暮らしが、バトルが出来るだろうか。ふとそんなことを思った。でもまぁ、こんな馴れ合いも悪くない。後悔なんて必要なかったと、心の何処かで安堵した。




2016/01/29



[ back ]


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -