満月と新月 | ナノ
満月と新月



ダングレストの貴公子



ユーリ達は、凛々の明星の仕事でダングレストにある夢歌の音アジト、スタジオを訪れていた。

ちゃごちゃとした事務所内に様々な楽器があり、エステルが目を輝かせ、リタが音響魔導器に釘付けになっている。

「あれ?」

ベティは、奥のスタジオに見慣れない物がある事に気がつき首を傾げる。

「ふふ、気が付いた?」

リリはニヤッとしたたかな笑を浮かべて言う。

「どうした?」

ユーリもスタジオを覗き込む。
ベティはふらふらと中に入って行き、彼もそれを追いかけた。

「ピアノ!しかもフルコンじゃない!!リリ!買ったの!?」

彼女はうっとりとした様子で言った。

スタジオの中には、よく磨き上げられた大きなグランドピアノが堂々と部屋を占領していて、誰かがさっきまで弾いていたのか、屋根と呼ばれる上の蓋が開いている。

「まっさか〜こんなの買ったらうちのギルドは破産よ」

リリは、なおもニヤニヤと笑っていて、少し気味が悪い。

「弾いていい?ねぇ、弾いていい?」

ベティは、そんなことなどお構いなしにいそいそとピアノの前に座った。

「どうぞ?」

リリはクスっと笑って返事をする。
こんな狭っ苦しいスタジオでこれを弾いた所で、どうなのかしら?と思いながらも、彼女のはしゃぎ様に少し嬉しくなる。

「わ〜おっきなピアノだね〜!」

突っ立っていたユーリの隣でカロルが言う。

「なになに?」

レイヴンもひょっこりと顔を出す。

ベティはすっかり自分の世界に入ってしまい、アイボリーの鍵盤を叩き始めた。

「あら?素敵な音色ね」

ジュディス達もスタジオに入ってくると、皆が入り口付近で固まるので、そこだけ人口密度が高い。



「あー!!」


いきなりピタリと演奏をやめてしまったベティ。
皆が首を傾げていると、その背後から男性の声がする。

「トルビキアは湿度が高いから、思った音が出ないだろ?」

それに皆が振り返ると、さわやかすぎるほどの笑顔で、ユーリと同じくらいの身長の金髪男性が立っていた。

「そうみたいね。私にはさっぱりわからないけど」

リリはピアノなんて弾けないもの、と肩を竦めて彼に笑いかける。

「ダン!?久しぶりね!もしかしてこのピアノあなたが持ってきたのん?」

ベティは男性の姿に驚き、再びフルコンサートのグランドピアノを見つめる。
その大きさもさることながら、家が何軒か建つ値段はするであろう。

「そうさ、仕事に行った先で貴族にもらったんだ。調律を随分してなかったみたいでね、そこまで仕上げるのに一苦労だったよ」

「だったらここの湿度に合わせて調律してよねん」

ベティの嫌味な返事に、ダン、と呼ばれた彼は大げさに肩を竦める。
これが精一杯、さすがに僕でも湿度までは下げられないよ、と笑って。




「あ、あ、あ〜!!」


カロルが突然体を反らせ、大声をあげた。

「うっさいわねガキんちょ!」

リタが彼に一撃お見舞いするが、そんな事にはピクリともせずに、ずいっとダンの前に出た。

「ダン・スクワートさんですよね!?ボ、ボ、ボ、ボク……あのっ!カロルって言います!あ、あくしゅしてください!!」

震える手を差し出したカロルに、ダンは優しく笑って少し前かがみになると、彼の手をギュッと握って言う。

「どうも、応援ありがとう」

白い歯を見せて笑う彼は、さわやかすぎてなおかつ、眩しいオーラを背負っている。

その後すぐにライヴをしようと言う話になり、リリやベティは準備に取り掛かってしまったので、ユーリ達はカロルの提案で場所取りをすることとなった。

まだうっとりと、恍惚の表情を浮かべているカロル。

「で?さっきの男、誰なんだ?」

ユーリの質問に、レイヴンが顔を顰めながら答えた。

「あいつは歌手だわよ。おまけに女グセの悪い、最悪のタラシ野郎ってね。ダングレストの男にゃ煙たがられてるけど、やけに女の子には人気あんのよね……」

「あら、不思議ね。そんなにいい男には見えなかったけれど」

「さっすがジュディスちゃ〜ん!見る目あるぅ、俺様なんてどう?どう?」

「論外ね」

「あうっ」

レイヴンはジュディスの言葉に、胸を抑えて俯いた。

「バカっぽい……」

リタがため息をつくと同時に、エステルがあっ!と声をあげた。

「あの人、お城の晩餐会とかでよく歌ってる人です!」

どこかで見たことあると思ったんです、とエステルが言うので、カロルがそれにせっつくように声を張り上げ言った。

「あの人は、貴族なんかにすっごい気に入られてる人でね!すっごくかっこいいんだよ!」

「ふーん。またなんでそんなやつが、ギルドに出入りしてんだ?」

「あら、ベティを射止めるため、じゃないかしら?」

ジュディスがそう言って、ふふっと笑うので、ユーリは呆れた、と肩を竦めつつもなんでか気に入らないあの男の空気に、胸は落ち着かず心地が悪い。

「まあでも、ダングレストで歌ってるのは、ベティちゃんよりもアイツのが長いんじゃないかな?」

「そうなの?レイヴンよく知ってるね」

「夢歌の音はまだ割と新しいギルドだけど、たぶん前のボスの時から居たんじゃないかね?」

「リリって人が作ったギルドじゃないの?新しいのに、なんで代替わりしたのよ」

リタが首を傾げる。
魔導器以外のことに、自ら説明を求めるのは珍しい事だ。

「まあ、ボスの代替わりなんて、そうあるこったないんだけどね……ここ10年でできたギルドにしちゃ、随分規模がでっかいから、色々と編成うまく行ってなかったみたいよ」

「そうなんですか……」

「人をまとめるってのは、中々大変なんよ」

レイヴンはふふんと鼻を鳴らす。

一応、天を射る矢の幹部である事は間違いは無いので、そう言った発言が出るのはごく自然なのだが、このふざけた態度ではなぜか言葉が軽く聞こえる。




広場はあっという間にライヴ会場に早変わりしていき、ライヴの情報を聞きつけた人が多く集まって来ていた。

準備をするギルド員は設営には慣れたもので、手早い上に要領もいい。

もういつでも始められる、という状態だ。

すぐに続々と演奏者らしき人がステージに上がり始め、各々に楽器を手にしている。

「なんか随分多いわね」

10人以上ステージに人が上がったので、リタが怪訝な顔をしていると、リリがユーリ達のそばに来て言った。

「ビックバンドね」

「あんた、準備はいいのかよ?」

ユーリの問いかけに彼女は肩を竦めて笑って見せた。

「ベティとダンってば、私を追い出して客席に居ろっていったのよ?」

「あら、2人って随分と仲がいいのね」

ジュディスはそう言ってクスクスと笑うが、ユーリは不機嫌そうだ。

「あ!ベティだ!」

カロルが嬉しそうにステージを指差す。
周りからは大きな歓声が上がり、彼女は客席に向かって手を振って微笑むと、ピアノの前に座った。

「ベティ、歌わないのかな?」

カロルの疑問は当然で、彼女のところにはいつも手にしている音声を拾うための魔導器はなく、ステージ中央に一つだけ、スタンドに立てられているものだけだ。

すると今度は一際甲高い歓声、というより悲鳴じみた声が上がる。

上がって来たのはダン。

客席から、さながら神でも降りたかのように叫ぶのは、女性ばかりだ。

ダンはそれに軽くウインクすると、中央の魔導器の前で止まった。
どうやら彼が歌うようだ。

ベティの歌が聴けると思っていたユーリ達としては、少しがっかり、というところ。

ダンに向かう、女性達のピンク色の悲鳴はなおも続く。

それが止むのを待たずに、ダンはベティや伴奏のメンバーに目配せして、彼らが笑ったのを確認してから、再び正面を向いた。
彼はゆっくりと瞼を閉じて、魔導器に手をかける。

その所作はずいぶんと色気があるようで、悲鳴を上げていた女性達は、はぁ…と艶かしいため息を零した。


一瞬静かになった広場。

そのタイミングを逃さずに、ベティが最初の一音を奏でた。



ゆっくりとした彼女の音を追いかけるように、ダンが歌い始めた。

その声は耳に心地よく、なおかつ痺れるような快感でもあった。

一言で言ってしまえば、ものすごく上手いのだ。

悲鳴の女性達は、うっとりとした表情で熱い視線をダンに送りつつも、歌声に酔いしれているようだ。

「はぁ、歌がうまいってだけで、かっこいいのかねえ……」

レイヴンがため息を零したが、広場にいた男性の多くも例外ではなかったらしく、やっぱり彼の歌には文句が付けられない。

これで少しでも音を外そうものなら、と思っても、彼はいつでもバシンと音程を当ててくるし、非の打ち所のない歌声を聴かされては、彼の才能に嫉妬する気すら起きなくなる。

もちろんベティもそうなのだが、彼女には男性の声は出せないし、ダンがいくら上手くとも彼女のようには歌えない。



ビックバンドの音が重なり、ビリビリと音がこちらに伝わってくる。
ダンの歌声もさる事ながら、バンドメンバーあってこその素晴らしさと言えるだろう。


「こうしてみると、いい男と認めざるえないみたい」

ジュディスの呟きに反応したのは、もちろんレイヴン。


しかしベティのピアノソロが入り、会話が止まる。

彼女は楽しそうにしながらも、力強く、そして超絶なテクニックを見せつけながら鍵盤の上を自由に飛び回って、滑っていく。


低音からのグリッサンドを決めて、再びビックバンドの音が重なった。


ダンは歌いながら、軽く身体を踊らせていて、ステージの上を歩き回ったりしながら、客席に目配せしている。

ベティのそばまで歩き、そっと彼女の肩に手を置いて、2人は目配せしながら音を合わせる。



「んだよあいつ、クネクネしやがって」


ユーリはボソッと本音を漏らした。

「確かにクネクネはしてるわね」

歌はよくわかんないけど、とリタが付け加える。

彼女があまり興味がない事はわかっていたが、ベティが歌わないというだけで、とても退屈そうだ。

演奏がすごい、ということはリタにもわかるが、正直なところベティの歌を期待していたので、やっぱり違うものでは満足いかないし、かわりにはならない。

食い入るように見ているのはカロルと、エステル。

カロルがダンに聴き惚れているのは言うまでもなく、エステルはベティがピアノを弾けることに驚いているようだった。

城でそこそこ色んな演奏家を見てきた彼女。
嫌でも多少の事はわかる。

ベティの演奏は相当に上手いのだ。

楽器ならば嗜みの一つとして、もちろん彼女も習ってきたが、日に何時間も練習に時間を割いていなければ、あんな風には弾けない。


皆がそれぞれの思いでステージを見つめる中、ユーリはひとり浮かない顔。
ダンとベティが楽しげに心を通わせている様子に、ユーリは嫉妬せずにはいられなかった。


どうやっても2人をつなぐ共通点には、彼は割り込めないからこそ、余計に心が焦れるのだ。








「お疲れ様です、ベティ」

スタジオでダンと話し込んでいたベティに、エステルが労いの言葉をかけた。

「みんな、時間取らせてごめんね」

彼女は今回だけ許して、と申し訳なさそうに笑った。

「すっごくよかったよ!」

カロルはその一言を皮切りに、次々と熱く語り始めるので、ユーリ達はやれやれ、と肩を竦めた。

「ベティ、この後予定あるの?よかったら皆さんも一緒に食事でもどうかな?ご馳走するよ」

ビストロ・ブラックホールにシェフを呼んでるんだ、とダンは笑った。

「え!?ボクらもいいんですか?」

「当然だよ、みんなベティの仲間なんだろう?」

「せっかくだし、お言葉に甘えちゃおうかしら」
「そうですね、そろそろお腹もすいてきましたし……」
「エステルが行くなら、あたしも」
「うまいもん食えるってんなら、大歓迎よ」

レイヴンは彼に聞こえないように、女たらしでも、と付け加えた。

「あ、でも……あそこラピードが入れないのよねん…」


ベティが困ったようにそう言って笑うと、ラピードがスンスン鼻を鳴らした。

「……つーわけだ。悪りぃ、俺は行かねえ」

ユーリが更に言葉を乗せたので、カロルがえーっと声をあげた。
その瞳は、なんでなんで、と責めるような色を含みながら。

「そうよねん……ダン、ごめんね。折角だけど、あたしも今回はやめとこっかな。ユーリ、こないだ言ってた鉄板焼きのお店行かない?」

ベティはラピードに抱きついて、ユーリに笑いかけた。

「あら、だったら…残念だけど、私達も遠慮した方がよさそうね」

ジュディスはごめんなさい、とダンに笑みを向ける。

「え、でも……」

カロルは1人残念そうに俯く。

「みんなはご馳走になってきてよ、ダンを破産させるほど食べていいわよん」

「そんな、ベティが行かないのにダメですよ」

エステルはダンに悪いと首を振った。

「いやいや、気をつかわせては本末転倒だよ。だったらここの裏にちょっとした庭があるから、そこでバーベキューでもしないか?」

ダンは更に爽やかな笑みを浮かべながら、どうかな?と皆をみた。

「それ賛成。ダンの奢りでしょう?ちょうど設営班も戻ってくるし、みんなでパーっとやりましょ」

タイミングよく戻ってきたリリが、嬉しそうに笑った。

じゃあ食材をここに運ぶよ、とダンは肩を竦めて笑顔を返した。






「ねえ、ユーリ」

ベティは、網焼きされた肉を頬張りながら、ユーリを見ずに声をかけた。

「なんだよ」

ユーリももちろん食事中。


ダンはちょっとした庭、と言ったが思ったより広いスタジオ裏の芝生で、バーベキューが始まった。

酒なども持ち寄り、おまけに彼が呼んだシェフというのもいつのまにか参加させられていた。

凛々の明星も各々に楽しんでいて、何時の間に誰が組んだのか、まきが積み上げられ、キャンプファイアーまで始まっていた。
夢歌の音の温厚そうなギルド員達も、酒をひっかければ傭兵ギルドなど目ではないくらいに騒ぎ始める。


「妬いてんの?」

ベティはニヤリと笑って、ユーリを覗き込む。
お酒のせいで、少し頬が紅潮しているようだ。


「なにがだよ」

ユーリは少し気まずくなって、口の中の食べ物を酒で流し込んだ。


「とぼけちゃって……ダンよ、ダン」


彼女は唇を尖らせ、楽しげに足を踏み鳴らした。

「………別に」

ユーリはそういいながら、ヘンテコな踊りを披露しているカロルに視線を泳がせた。


「ダンって、女好きっぽいでしょ?」

「ん?よく知らねえけど、レイヴンがそうやって言ってたな」

「ふふ、でもさ、あの人ね…本当は女の人苦手なのよん」

「はぁ?さすがにその嘘は誰も信じねえよ」

ユーリはないない、とため息をついた。

「それがさぁ、もう触るのが無理らしくて、唯一女性に触れるのがステージの上ってわけ。しかも本番中だけ」

「さすがにそれはないって」



「あら、本当よ。あの人昔、恋人にこっぴどく振られてから、ずっとああなのよ」



急に声をかけてきたのはリリ。


「だったらなんで、女タラシの最低野郎とか言われてんだよ」

「有名人の噂なんて、ほいほい一人歩きするものよ」

リリは、にや〜っと笑って、面白いもの見せてあげる、とダンの方へ歩いて行った。


「ふふふ、ユーリ、ちゃんとダンの事見ててねん」

ベティは楽しそうに笑って、瓶の中のお酒を飲み干した。




「ダン〜?」

リリは猫なで声で、彼に近づく。

「どうしたんだ、リリ。楽しんでる?」

ダンは男だらけで酒を酌み交わしていたが、声をかけられくるりと振り返って笑った。

リリは怖いほどの笑顔を彼に返して、途端に背中に飛びついた。

その瞬間、ギルドのメンバーからは笑いが起きた。
ユーリ達は困惑した様子で首を傾げて居るのだが、メンバーたちは何が起きたのか理解できたようだ。


「うっうっうわ〜!!勘弁してくれ!やめろ…頼むっ離してっ離してっ!助けて〜!」


先ほどまで彼からは想像もつかないほど情けない声で助けを求める姿に、ベティは腹を抱えて笑い始めた。

「ボス〜!いけ〜!!」
「うらやましいんだぞこのやろう!」
「ダン!情けないぞ!」

口々に声が上がるが、皆どこかあたたかい。
ダンがどう言う人物か知っていて、付き合いも長いのだろう。


「もっもう無理……」

ダンは芝生の上に崩れ落ちた。

「やだ、鳥肌立ってる。やりすぎちゃったかしら?」

リリがそう言ったので、ギルドの皆からはさらにドッと笑いが上がった。

そこを逃すまいと、女性のメンバーがダンに駆け寄る。
きゃあきゃあいいながら、すっかり遊ばれている彼をみて、ユーリはちょっとかわいそうになった。


「ステージだけみたら、想像も出来ない姿よねん」

ベティはクスクスと笑い、壁にもたれかかった。

「……よくわかったよ。逆にかわいそすぎて申し訳ないね」

ユーリは飲み終わった瓶を近くの台におくと、ベティの腰を引き寄せた。

「でもやっぱ、認めるぜ。俺はどうやら嫉妬してたらしいな。今は心底ホッとしてるよ」

「素直でよろしい」

彼女はゆるく笑って、くいっと顎を上げた。

ユーリはそれに甘えるように、唇を重ねる。

すぐに離すつもりが、ベティの方から唇を喰んできたので、ユーリはやめられなくなって、更に深く口付けた。









「あっ!……もっとぉ……」

ベティの艶かしい声が響く。

「声だすなって…」

ユーリはそう言って更に腰を突き上げた。

外からの明かりが僅かに漏れるだけの夢歌の音アジト二階。
廊下に置かれたソファーの上で、2人は抱き合っていた。

ユーリの上にベティが乗り、座ったまま彼が動くので、ビロードのソファーは普段は立てない音を鳴らしていた。

「…あっ……ああっ……はっ…」

ベティの吐息がユーリの耳をくすぐる。

「下になれよ」

ユーリは挿入したまま、彼女の身体をソファーに倒した。

片足を背もたれにあげる形でベティは脚を開いて、ユーリにキスを強請る。

それに応えて彼が優しく唇に触れて、腰を揺らす。
ふっくらとした胸を撫で、先端を弄び、ベティは苦しそうに息を乱す。
ゾクゾクする手つきでユーリの背中を撫でてくるので、さらに激しく胸を揉みしだけば、彼女の中はぎゅっとまとわりついてきた。

「イっていいか?」

ユーリも余裕が無くなってくる。
ベティがこくりと頷いたので、彼はスピードを早めた。

「あっ!あっあっ……んんっ…」

思わず声をあげるベティ。
奥の奥まで突き上げられる感覚に、思わずユーリの腕をぎゅっとつかんだ。

「うっ……はぁっ…はあっ……」

ユーリのソレがドクドクと脈打ち、欲を放つ。

「んっ……」

そっとベティにキスをして、これでもかとぎゅっと抱き寄せた。










-ちょこっとあとがき-

音楽用語は気にしないでください。
他に表現が見つからなかったので、もし気になったら検索して見るのも楽しいかと思います(^-^)

ちなみにダンはマイケ○・ブー○レイメージ。
ベティの歌声はマライ○・キャ○ー。
ピアノはフジ○・ヘミ○グなイメージです。

あくまで管理人の勝手なイメージですので、雰囲気壊されたらすみません^^;



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