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ペローナに可愛い服を片手に追い駆けれている時も、食べ物を出されると動きが止まる。ホグバックからは1度睡眠薬を盛られたこともあるが、それでも何か食べ物となると手を出してしまうらしい。それを阻止するべく、裏でシンドリーがせっせとお菓子を与えているという噂もある。(ちなみに睡眠薬はなまえにはほとんど効かなかった)
このスリラーバークの頂点に立つモリアでさえ、起きている時に気が向けば傍で何かしら食べさせているらしい。

「この腹ペコ魔人め」

「おい2回目だぞそれ。喧嘩売ってんのか」

「飴もいるか?」

「いる!!」

あっさり棒付きの飴にとびつくなまえは(見た目の)年相応に子供らしく、ペローナが喜ぶように可愛らしいところもある。特に食事中はそれはもう美味しそうに食べるので、ついついアブサロムもお菓子を携帯するのが習慣になってしまった。

「ああああ!こんな所にいやがったななまえ−!!」

「「!!!!!」」

「てめえアブサロム!ずっとなまえを隠してやがったな!?」

「ちげえ!こいつが勝手に隠れてお前が見過ごしただけだ!おいらを巻き込むんじゃねえ!!」

「(こそこそ)」

「ホロホロホロ!こっそり逃げようたってそうはいかねえぞ!(がしっ)」

「っだあああ着ねえぞ!着せ替えならクマシーたちで遊べ!」

「もうそれは良いからお茶会するぞ!ヒルドンがホラー梨でタルト焼くってよ」

「タルト!!」

ペローナを警戒してじりじりと距離を取っていたなまえだったが、あっという間に尻尾をぶんぶん振りながら傍に寄って行く。

「よし、おいらもそろそろ優雅にお茶といくか」

「あ?お前は呼んでねーよアブサロム。私やなまえ、クマシーたちでお茶するんだから邪魔するんじゃねーぞ」

「ああ!?いーや行くね、断固行くね!!」

「何やってんだお前ら…」

墓場を通り過ぎて進んで行けば、普段ほとんど人の寄らないあずまやが見えてくる。殺風景な場所ではあるが、今はヒルドンやゾンビたちが準備をしているのでいつになく賑やかだ。

「ヒヒヒ!御三方いい所に。ちょうどタルトを切ったところでし。さっき声をかけたら、ホグバックさまも来られるとのことでしよ」

「なっ!?なんであいつまで来るんだよ!!」

「ガルルルル!三怪人揃うことになるとはな」

「なんでも良いからタルト!!ヒルドン俺大きいのくれ!!」


しあわせの花亭
日は当たらない。しかし華は咲く。


「もぐもぐ、モリアは呼ばなくて良いのか?もぐもぐ」
「昨日夜討ちしたところだからな。しばらく起きねえだろう」
「そうかー、美味えのになもぐもぐ」
「なまえ、私のも少し食べて良いぞ」
「良いのか!もぐもぐ」
「ただし後でたっぷり付き合ってもらうがな」
「っぐ!!!?(ごくん!)」


あとがき
しあわせのかてい(花亭)

花亭:うつくしいあずまや(庭園などに設けた四方の柱と屋根だけの休息所)。
ものすごく自然にスリラーバークにとけ込む悪魔っ子。
少女趣味は嫌いだけど、女の子にはなんやかんやで優しいのでペローナちゃんに玩具にされがち。アブサロムさんとは悪友みたいな関係でなんやかんやで仲良し。ホグバックさんは色々と調べたがるからうるさいけど、シンドリーちゃんと仲良しなのでなんやかんやでセットで一緒にいることが多い。なんやかんや便利!←
そしてモリア様はほとんど寝てるから接点は少ないけど、実は一番懐いてたりします。メインマスト屋敷に忍び込んではモリア様のおっきなお腹の上で寝てたり。「モリア?お前モリアって言うのか!」的な!!(こら)

管理人:銘




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