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なにする? (JunHong)



「オフだあ〜!!!」

と、僕は宿舎のリビングでひとり転がる。
もう気持ちが高ぶり過ぎて、デヒョナヒョンよりも早く目が覚めてしまった。こんなことで喜ぶなんて、僕ってまだ子供なのかも。
とは思ったものの、この興奮はやっぱり静まらなかった。

デビューしてから今日まで、はや幾日経っただろう。ヒョンの誰かが、いっそ足が折れてしまわないかな、と言ってしまったほど、レッスンやらMV撮影やらテレビ出演やらでまともに僕らには休みがなかった。

だからこそ、まるっと一日休める今日が! この上なく幸せなのだ!

ああ〜まだ6時だ〜、今日はどこに行こうかな〜。服見たり、映画観たり、あ、海とか行っちゃったりしようかな!
ひとり床にのさばりながらにやにやしていると、

「マネヒョン様様、だよね〜」
と、ヨンジェヒョンが時計をはめながら起きて来た。
もう着替えている。

「あっ、ヒョン! どっか出掛けるんですか?」
体を起こすと、ヒョンのにやけ顔が気になった。

「うんまぁね…映画とか観に行ったりら、ショッピング?とか行こうかなぁって」
やっぱりヒョンも休みはうれしいみたいだ。

「へえ〜、なに観るんですか?」
と、僕が質問したとき、寝室からデヒョニヒョンが出てきた。

「ヒョン! なんか、ヒョンにしては今日おそいですね」
僕は毎日起こされる立場だから、ヒョンの起き明けの顔が新鮮に感じる。

「あんま寝れなくて……」

まだ眠いのか、目をこするその仕草が釜山のウォンビンには合わなくて、ちょっとかわいいと思った。
だけどまじまじ見ると、ヒョンのすっぴんは、うん、そのー、なんとも言えなかった。

「ジュノンこそ早くない?」

「僕、楽しみすぎて目が冴えちゃって!」

んっふっふ、と笑うと、つられるように向こうも笑ってくれた。

「デヒョナ〜?」
声のほうに振り向くとヨンジェヒョンがテーブルに頬杖をついて、椅子に座っていた。足を組みながら、笑ってるんだかなんだかよくわからない表情である。

「あ、ヨンジェ…」

目をこする手が止まった。デヒョニヒョンの口が空いたままになっている。

そして、ヨンジェヒョンはとても素晴らしい眼つきになって「は! や!く! し! ろ!」と命令をすると、デヒョニヒョンは光の速さで着替えてしまって、二人は出掛けてしまった。



「二人で映画かあ〜…」

仲良いんだなあとしみじみ思った。
ところで、他のヒョンたちは今日なにをするんだろう。
僕も、なにをしよう。

「ジュノン、おはよう」
「ジュノンーおはよー今日は一番?」

「あ、ヨングギヒョン、ヒムチャニヒョン、おはようございます」

あれ、これまた二人とも着替えている。朝ごはん食べるときはパジャマなのに……今日は食べないのかな……。
え、あ、もしや。

「二人で出掛けるんですか?」

床に座って、二人を見上げる。ヒムチャニヒョンはすごく楽しそうだ。

「ヒムチャンが、どうしてもついてきたいって言うから…はあ」

どうやら作詞家の先生のところに更なるスキルアップをしに行くらしい。

「もー、いいじゃんべつに! 俺も作詞の勉強したいんだってー! なぁ、ジュノン!」

ヒョンのフリを僕はスルーした。

ヨングギヒョンは本当に音楽が好きなんだなとしみじみ思う。One Shotの歌詞を見たときにヒョンの考えというか性格というか、そういうのが見えた。
僕には十分だと思っても、ヒョンにとってはまだ勉強が足りないと感じてるのだろうか。いやあ……すごいな。

「まあ、じゃあ行ってくる」
「ジュノガ〜、バーイ!♥」

二人を見送り、再び宿舎は静かになった。時計を見たらもう8時になりそうだった。
あー、どうしよ。
時間ばっかりが過ぎていってる。
やっぱりリーダーのように僕もダンスとかラップとか練習したほうがいいのかな……。
だけど、僕も遊びにも行きたいし……。ああああ〜、誰か決めて〜!!

「……って、ん?」

あれ、ジョンオピヒョンは?




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