「っ…ぅ…ん、…ん はぁ…あ…っ あぁ…ぁん…」
込み上げてくるべき嫌悪感や嘔吐感はいくら経ってもおとずれない。
認めたくないのに、男の手管にずぷずぷと沼地にしずみこんでいくようだった。
産毛が逆立つように首の裏がゾワゾワとする。
皮膚も内側も熱い。
「指がどんどん入ってくの分かるかな? 春樹くんのナカ、狭くってあったかいねぇ」
「う、ふぅ…、ん、…やめ…やめて、やめて、もう触らないで…っ」
自分の体なのに、こんなの知らない。
どうして嫌悪感がないの。
なんでそんなに簡単にあっけないほど、異物を受け入れてるの。
ローションが注がれるその感覚さえ、疼くような甘い痺れを運ぶ。
春樹のペニスは興奮を露にしていて、カウパー液でとろとろに濡れている。
(こんなの僕じゃない…こんな、女の子の体みたいになるなんて…っ)
ヌチュ…ッ
指が抜かれて、直ぐに押し当てられたその正体に、春樹はハッと目を見開いた。
男が熱く滾った股間を、今まさに押し付けようとして入る。
グ、グ、と濡れた先端がアナルの縁を広げ、内壁を擦ろうと侵略してくる。
「やっ…! やだ、やだっ! 入れないで! っひ、ぁ、…あ、あぁ…、あーー…〜〜っ」
「大丈夫、怖くないよ〜 ほら…上手に咥えてる…良い子だねぇ」
グイグイと腰を押し進めてくる男の動きに、春樹は藻掻くように身をよじった。
そんな抵抗を簡単に押さえ込み、怯える体を強引に拓いて侵略していく。
ついには、ぺちん、と間抜けな音を立てて肌がぶつかり合ってしまった。
(あ、あ、ウソ… は、入ってる…)
広がったお尻の窄まりが痛い。
みっちりと埋まったお腹が苦しい。
ドクドクと脈打っているのが分かる。
「ひ、ひっく…ん…ンッ、はぁっ、うぅ…ん…、ぐす…はぁ…っ」
「嫌だったのにね、おじさんのチンポ入っちゃったよ。 はぁー…可愛い…春樹くん泣いちゃうなんて可愛いね…」
「やめ、やめて…おねがい…、っはぁ…あぅ…、うっ、いた…いたい…」
「大丈夫だよ、直ぐに気持良くなるからね…。 はぁー…春樹くんのナカ良いよ… あー…たまらないな…酷くしてやりたくなる…」
パチュ、パチュ、と肌を打ち鳴らすように男は腰を揺すって春樹の直腸を擦っていく。
お尻の中を固いペニスで犯される感覚に、春樹はぶるぶると震えて頬を涙で濡らした。
未知の世界を体感している恐怖と、じわじわと広がっていく淫らな疼きと、それに戸惑いながらも息が上がってくる現実。
男の娘はあくまで女装であるはずなのに、体も心もどんどん“女”のようになっていくようだった。
(何で、なんで…? お尻…変…っ)
男が腰を打ち付けてくる。
春樹の様子を見ながら浅い場所から深みまで何度も穿ち、ペニスの形を馴染ませていく。
呻く声から苦痛の色がなくなれば、徐々に打ち付けるリズムを変え、やがて完全にセックスのピストンになった。
パンッ、パンッ、パンッ
ぬぢゅ…グチュグチュッ、にちゅっ
(…おかしい…僕の体、おかしくなってく…こんなの嫌なのに…っ)
「や、やだ…っあ…あー… いや…ぁ…っ、い、いたい…いたい…」
「痛いの? …本当に? 春樹くんのケツマンコ、さっきからチンコにしゃぶりついてきてるのに?」
知らない、知らない、そんなの。
そんなの僕じゃない。
熱い、熱い、ダメ、そこはダメ。
お尻にパンパンあたるの、なんか、変になっちゃう。
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