硬くなり始めていた幹を窄めた唇で扱いて勃起させる。
睾丸を指で弄り、裏筋を舌腹で舐め、皮をずり下ろして現れた鬼頭を唾液を塗り込むようにねぶる。
アナルを掻き回しながら指を増やし、前立腺やその周辺を焦らすように擦った。


「…あ…ッあぁ…あんっ ゃ…イイ……ぁ…ぁん……気持ちいィ…ッ」


春樹は男の髪に指を絡め、腰を浮かせるように股間を突き出し、片手を後ろについて仰け反った。
こんなに気持ちの良いフェラチオは久しぶりだ。
散々、体で接待した後だと言うのにアナルへの刺激も相まって、あっという間に達してしまう。
尿道に残る精液まで吸われ、春樹は感じ入った甘い声を漏らした。


「――どう? 良かった?」

「はぁ…ァ…ん…、お兄さん上手すぎ……こっちはこれが商売なのに、自信なくすよ…」


もう、と拗ねたようにしなだれかかる体を受け止める。
その眼が情欲に濡れているのに満足し、ねっとりと舌を嬲るキスをした。


「……ん…、…キスも上手いってどう言うことなの…」

「勉強になるでしょう?」

「ばか」


ちゅ、ちゅ、と戯れるような軽いキスを交わし、男の唇を舐めながら淫靡な音色で春樹は囁いた。


「ね、外に行こう。これ以上は…夜風を浴びながらじゃなきゃ、俺、のぼせちゃう…」

「お湯に?」

「…いじわる」


もう一度深くキスをして、二人は露天風呂に移動した。
深夜の露天風呂は掛け流しの湯の音以外は静かで、塀板越しの女湯からの物音もしない。

岩肌の湯船の縁に腰掛けた男の股間に吸い付き、ペニスを硬く育てる春樹のフェラチオの水音と、アナルを掻き回す男の指の音が生々しく響く。


「ん…ぁ……、…ねぇ…挿れて、これ欲しい……挿れてお願い……」


我慢出来ない、と伸び上がって男に抱き付きキスをする。
膝に擦りつけてくる春樹のペニスは、再び熱が灯っていた。


「犯して…」

「犯して欲しいんだ?」

「うん…レイプするみたいに犯して……俺…今すごい興奮してる……お兄さんのせいなんだから…」

「君がエッチなんだよ」


レイプの気分出しにタオルで春樹の手首を縛る。
岩に手をつかせて春樹に尻を突き出させると、男は両手で尻たぶを鷲掴み、親指を差し込んでアナルを広げた。
唾液と先走りで濡れた剥けた亀頭を押し当て、しかし挿入せずに、腰や太腿を官能的なタッチで撫でさする。


「ねぇ来て、早く…、お願い、犯して、犯して」


焦らされ煽られて、春樹はたまらず男の剛直を強請った。
その淫猥な様子は、男の仄かなサディストの性癖を満たす。
細い腰を掴んで一気に押し入った。


「あ ぁ ァ ――ッ!」

「――…っ」


強引に埋められた直腸への衝撃に身を強ばらせ、しかし疼いていた快楽を強烈に刺激され、春樹は湯の中に精液を吐き出していた。
岩にすがりつくように指に力を入れ、背中をしならせる。


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