狭いプールに向かい合って二人で浸かれば、浅い縁を越えて水が溢れ出ていく。
芝生が水滴でキラキラと輝いていた。
服を着たままの弟のバックルを、ズボンのボタンを、ファスナーを、姉が外して取り払っていく。


「…ふふ…もう固くなってる…」

「笑うなよ…」


ボクサーパンツを押し上げる性器の形を、姫子は指でなぞった。
それだけでビクンと跳ねる初々しい欲望が可愛い。
あんまり焦らしても可哀想だ。
窮屈そうな布から取り出して、掌に包んだペニスはガチガチに勃起していた。
ほっそりとした指と柔らかな掌に包まれて、少年は熱っぽい溜め息を吐いた。
膨張して硬くなり、芯を持つ。
誰にも触られたことのないペニスは、ゆっくり擦られただけでカウパー液を滲ませた。


「ちょっと腰浮かせられる?」

「…ん…、こう…?」


後ろ手についた大きな掌が、濡れた芝生に沈む。
そのまま体をずらしてプールの縁に尻を乗せ、弟はギラつきめいた眼差しを姉に向けた。
その視線に見せ付けるように、姫子は体を折り曲げて頭を沈める。
レ、と舌を突き出した。
健気に勃起するペニスの根本、ずっしりとした睾丸を舐め転がす。


「っう……」

「ふふ…、ん、…しょっぱい。蒸れて匂いがすごいね…」

「ん…んん…っ、シャワー、浴びてねぇもん…っ。う、う、……あー……」


すっぽりとあたたかな口内に包まれて、その濡れた感覚にたまらず少年は喘いだ。
年相応に知識として知っていても、経験したことのなかった知らない快感が容赦なく襲ってくる。
ジュルジュルと淫らな音を立てながら、姫子はねっとりと舌を這わせた。

(やっばいなぁ…うちの弟、本当に可愛い…。何でもシテあげたくなっちゃう…)

かつての恋人にもあまりしたことのなかったディープ・スロートも、初な反応をする弟にはしてしまう。
わめくような喘ぎ声をあげそうになって、弟は歯を食い縛り、喉を反らして上向いた。
きつく瞑った目蓋に日差しが降り注ぎ、視界が赤くなる。
押し寄せてくる熱にクラクラとする。


「ねえ、見て」


唾液の糸を引いた唇を舐める。
姫子は水着を着たまま両胸を押し上げると、谷間でペニスを包み込んだ。
動画や漫画でしか見たことのない光景に、それを体感している真実に、弟は我慢汁をドプドプと滲ませる。
両手で胸を寄せるように押さえ付け、ユサユサと揺らしてペニスを擦る。
姫子は撫でるように、谷間から飛び出た鈴口を舐め回した。


「っう……!」

「ん…っ」


突然、勢いよく吹きあがった弟の射精に、姫子は慌てて先端を頬張った。
青臭く匂う若い精液を頬をへこませて吸ってすすり取れば、喉に張り付く感覚に唾液があふれてくる。
最後に拭うように胸で上下に扱き、谷間からまだ芯のあるペニスを抜き取った。
肩を上下させて呼吸を繰り返しながら、ギラギラとした瞳が姫子を見ていた。
男が女を見ている。

もう止まれない。
止まろうとする思考も、なかった。

姫子は水着の紐を引っ張って結び目をほどき、視線をあびながらスルリと抜き取る。
脱毛されて素肌が続く女の狭間。
ゴクリ、と弟の喉が鳴った。


「ほら…触ってみて…」

「…こ…こう…?」


恐る恐る伸ばされた手を取って、開いた両足の間へと導く。
『そこに触る時は指を濡らして』
『そのまま優しく、指、入れて…』
『ザラザラしてるの分かる?』
とろりと濡れた割れ目、剥き出たクリトリス、そして熱くうねる膣内。
姉に教えられながら弟は愛撫する。


[≪ 前のページ次のページ ≫]

≪back

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -