ぐしゃぐしゃによれたコンドームを取り外し、適当に縛って放り投げる。
新しいものに手早く付け替えた男は、呼吸を整えようと震えている姫子を抱き起こした。
「年をとると体力が落ちて駄目だね…。さあ、今度は姫子さんが上に乗って動いてくれ」
射精したばかりのペニスを硬く勃起させたままの男が、どの口で何を言うのだろう。
もう五十路を過ぎているのに…。
(…一回や二回じゃ終わらないって“覚えている”… 今日も…ずっと、ずっと、…犯されるんだ…)
入れ替わるように背中を畳につけて仰向けた男の腰に、姫子は従順に両足を広げて跨がった。
ペニスに手を添えなくても、その尖った芯は女のぬかるみを捕らえ、愛液を垂らして膣内へと沈んでいく。
ジワジワと挿入していく感覚に、頭の中で何かが焼き切れて……たまらず一気に腰を下ろしてしまった。
「っあ…はぁー…ァ…ん…っ」
ズプンッ、と深く咥え込んだ瞬間、自分の喉から出た声の語尾が、明らかにうっとりとした色を持っていた。
咄嗟に男の太った腹へ手をついた姫子は、子宮を押し上げてくる亀頭に眉を潜めた。
イッたばかりの内壁は敏感で、その強烈な快楽を堪えた淫らな顔だった。
屈辱と恥辱に唇を歪め、絶望に頬を濡らし、寄せてくる荒波に肌を痺れさせている。
(ダメ、ダメ、…すごい…深くて…、奥に刺さって…)
――おかしくなる…。
姫子は腰を上下に揺らした。
徐々にその動きは大胆になっていく。
肌が重なって離れるたびに、粘った愛液が糸を引いた。
「はぁ…っ、はぁ…ぁあ…あッ、あー…はぁん…っんっ、あっ、あっ、あー…ッ」
「いいよ…姫子さん素敵だ… もっと、女の喜びを味わせてあげよう…」
男は下から股間を突き上げた。
コチュ、コチュ、と幾度か続けて子宮口を嬲ってやれば、女は背中をしならせて快感に淫らな反応をあらわにした。
「っあ…! …はあ…っ、ん…っ、ひぁ…っあ…、あっ! …んぅ…あっあぁー…ッ」
姫子は自分の体を上へ下へと弾ませ、前後に腰をくねらせ、いっぱいに咥え込んだペニスを膣内でしゃぶった。
濡れた音を立てて肌が打ち合う。
太く堅い楔の感覚に夢中になっていた。
剥き出しの豊満な乳房がゆさゆさと揺れ、乱れた髪が肌に張り付いて艶めかしい。
(ああ…××さん…、ごめんなさい、ごめんなさい…許して…)
気持ちいいの…。
このチンコ気持ちいいの。
オマンコだめにされちゃう。
“男”に飢えていた身体はトロトロに蕩け、心や頭で嫌悪を持って拒んでも、“女”は喜びに股を濡らしてしゃぶりついている。
愛してやまない亡き夫にいくら謝っても、今だけは顔も声も思い出せない。
…彼と愛し合ったセックスも…。
「あぁっ、あ、あ、あ…っ! …ああぁ…だめっだめっ! このチンコだめなの…っ、変になる…おかしくなっちゃう…っ!」
乱れた髪を汗ばんだ肌に張り付かせ、いやいやと首を振っても、姫子の体は勝手に膣内を締め付けた。
男の上で腰をくねらせ跳ねる。
柔らかな尻をいやらしく振る。
一年振りに味わった圧倒的な雄のペニスに、姫子の膣内と子宮はしゃぶりついた。
(ああ…だめ、私、こんなの…っ)
このチンコのせいで駄目な女になる!
分かっているのにもう止められない。
悔しさに溢れる涙て濡れる頬は、赤く色付き、淫らな表情に歪んでいた。
「あっ、あ、良い…っ気持ちいい…っ、××さんのより良い…っ」
とうとう姫子は住職の望む言葉を口にした。
涙は溢れてくるし、胸も痛むのに、それもすぐにセックスへと意識が塗り替えられてしまう。
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