大きな手が足の付け根や尻たぶを掴み、親指で割れ目をグイッと開かれる。
狭間にあった雄肉がその切っ先の角度を変え、まるで入り口を探るように、潤った襞をなぞっていった。

(え…?) 

丸みのある硬いモノが膣穴へと続く場所を見つけ、チュ、チュ、と確かめてくる。
いつもと違う男の行動に、姫子の身体はとっさに逃げようとしたが……。

――ズプン…っ!


「ッあ…ーーっ!!」


切なく蠢いていた膣道がいきなり太いもので広がり、一気に奥までいっぱいになる。
まるで熱い鉄パイプに串刺しにされたようで、予想だにしていなかった衝撃のあまり、姫子は声を上げて跳ね上がった。

(…うそ、うそ…っ、おちんちん、キちゃってる…ッ!)

ぬるぬると熱く濡れた膣内で、恐ろしいことに、ペニスはさらに堅く膨らみ、噛んでくる締め付けにビクビクと跳ねている。


「…すげ…弄ってもいないのに、グチョグチョじゃんか…。ああ…チンポ気持ち良い…」


今まで息を潜めていた男が、囁くように、姫子に聞かせるように言葉をもらした。
どこかで聞いたことのある声だ。
思い出そうとするが、男が腰を揺すってきて、何も考えられなくなる。
泡立った愛液が卑猥な音を立てて掻き出され、繋がり合った場所が濡れ、糸が引くほど粘着いていった。

(あっ、あ…っ、…だめ…、いや…、あ…あっ…、こんなのだめ…ッ)

姫子は襲い来る快感に、必死に声をこらえ、縋るようにシーツを握り締めた。
起きているのは既にバレている筈だ。
もしかしたら初めから、姫子が寝たフリをしているのを、男は気付いていたのかも知れない。きっとそうだ。だってあんなに大胆に触れてきていた。

……だが、姫子は起き上がって抵抗することはせず、瞳を閉じ、声をこらえ、揺さぶられ続けた。

胸中で自分に対して言い訳のように嫌がる“フリ”をしている。
知らない男に夜這いされて犯されて、なのに嫌がらないなんて、ましてや楽しむなんて異常なことだ。
内心で嫌がりながらも、身体は完全に男へと委ね、ふっ、ふっ、と熱い息をこぼした。

繋がったまま男が身を起こす。
足に絡まっているショーツとズボンを剥ぎ取り、片足を大きく開かせ、強引に姫子を仰向けにしてしまう。
膣内を抉るように掻き回され、姫子は呼吸を止めて喉を反らした。
正常位になった途端により深く繋がってしまい、プチュッ、と子宮口に男の亀頭があたる。


「っひ…、ア…っ、あっ、ぁ…っ」

「は…は…、すごいね…喘いじゃってる…。寝てるのに、気持ちいいの分かるんだ…? …エッチな夢、見てるのかな…?」

「…っ、、…ぅ、…ひ…、ぁ、ん…ッ、っ、は…んん…ーーッ」


寝たフリに気付きながら白々しく詰ってくる囁きに、姫子の堪えていた喉が開きだしてしまう。
必死に唇を引き結ぶ。
それでも漏れてしまう、濡れた音。生々しくてドロリとしたいやらしい声。

(あっ、だめ…こんなの…っ、レイプなのに、あ、だめ、だめ、それ…っ)

跳ねた身体を押さえ込まれ、プチュ、グリュ、と子宮口を亀頭で嬲られた。
大きいグラインドで男が動く。エラの張ったカリを入り口まで引き戻し、ぬかるんだ膣内に力強く打ち込む。
そのたびにお腹の中で子宮口とペニスが熱烈なキスをし、姫子は短い吐息を幾つもこぼして身を捩った。


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