何だかんだで無事に私はお客さんとして家の中に入れてもらえました。
奥へどうぞと言われて客室?執務室?と言った方がいいのかな?
ま、その部屋まで進んだのはいいものの・・・

「でけー」

この犬。いや、犬なのか?
でも、犬だろ!「ワン!」て鳴いてるし。世界てすげー。
てか、こいつどーやって産まれたんだ?
あ、そうだよね。こんなでかいまま産めるはずないよね。
元は小さかったんだよね。
お手とかしたらヤバいかな?
あー多分私の手がやばいよね。ボキッて言っちゃうよね。
やめとこ。

「定春はいい子だから普通に触っても大丈夫あるヨ」

「わ、わーい。ワンちゃん定春君て言うんだね。」

―ガチンッ!!!

おいおいおいおいおいおいおいおいおい。
どこが大丈夫?何が大丈夫?
あれ、ちょ、私が避けなかったら噛まれてたよね!?
恐!チャイナちゃん恐いよ!君にとっては噛まれているのも愛情なんだね。
頭に被りつく愛犬を撫でるなんて私にはできないや・・・
修行しよ。あれ?何か違う?

「で、どうしたんですか?」

ソファーに座ると眼鏡の突っ込み君がお茶を私の前において銀髪天パの後ろに立った。
あらら、社長さんは銀髪天パさんだったんですか。
雑用が突っ込み君か〜
君どんまいだな〜・・・
じゃなくて、私いま彼に質問されているんだった!
要がないのに来たとかじゃ、失礼極まりないじゃないか!

「え、私は音子て言います。迷子です。」

「「え」」

「いま、お前達いい歳扱いて何言ってんだとか思っただろ」

あ、本音が声にでちまった。大人しい子を演じるはずだったのになぁー

「いや、ぜんぜん。広いですからねー江戸は―」

「そ、そうですよね!色々入り組んでてね!」

「私もよく道に迷うアル。もっと簡単な道にして欲しいネ」

「お前の場合頭が問題何だろうが!!」

何この3人私を置いてコントしてんの!
混ぜてよ!

(銀さんこの人変です。)
(此処にくる奴でまともな奴がいるか?)
(いないアル)

(変て…私のこと?)






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