002+: エレーミア・ルヴィニ

002+7: incubus × teacher(家庭教師)

ご……ごきげんよう、せんせい。
(控えめなノックの後、一冊のノートを胸に抱いて遠慮がちに室内に立ち入る。文字の読み書きといった基礎的な勉学はもとより礼儀作法まで指導する家庭教師の前で、ノートを片手に抱えたまま白いドレスの裾を持ち上げて片足を後ろへと引き、軽く頭を下げながら挨拶を述べ。なめらかな動作とまでは言い難いものの以前相手に教わった通りに何とかこなすと、まだ家長や専属使用人に対するような打ち解けた態度を取るには至らないなりに、自分のほうから怖々とノートを差し出して小さく口を開き)
あの……、まえのときにせんせいに言われてたしゅくだい、これ……。

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