012: フィロ・クラベル

012-3: clergyman × neighbors(近隣住民)

(聖堂の鍵を開けたあと、敷地の花々に水をくれてやるのは毎朝の日課。朝早くからかっちりと隙なく僧衣を身にまとい、道路沿いの花壇にホースから引いた水を撒いていれば水滴が朝日を弾いて小さな虹が浮かび上がり、ささやかながら心癒される風景にいつも自ずと寄っている眉間の皺も幾らか和らぎ。そんなところで聞こえた耳慣れた声に顔を上げ)
ああ……おはようございます。今朝もお早いのですね。
(かけられた朝の挨拶はすでに顔見知りである相手からのもので、朝早く出かける途中らしい相手に生真面目な顔で目礼し)
行ってらっしゃい。今日もあなたにとってよき日でありますように。

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