002: エレーミア・ルヴィニ

002-10/31: incubus × ...

Trick or Treat!
(歯を見せて破顔一笑すると、その雰囲気は平素よりもいくらか幼げに見えようか。豊かに波打つ金糸の合間には犬のような尖った耳──が、ついたカチューシャ。身にまとうカットソーの裾や袖が擦り切れたようになっているのは元からで、囚人服をモチーフにしたデザインのそれは白と黒のラインが横に交互に入っており、だらりと垂れ下がる尻尾はデニムのベルトに通したチェーンに引っかかり、歩くとぶらぶら左右に揺れる。当人としては出来映えに満足している様子で得意げに腕を組んで顎を反らし)
ふ、これは狼男だな。似合うだろ? こういうお祭り騒ぎは嫌いではないんだ。
(手元や首を飾る装飾品としてぐるぐると包帯を巻きつけてあるあたり、狼男以外の要素も確実に混ざっているが、人外という大枠が一緒でも種族が違えば所詮この程度の認識。狼を模した耳も尻尾も金色の髪に負けず劣らずふかふかと柔らかそうな毛並みをして、上機嫌でいたところへかけられた言葉に顔が引き攣り)
……は? かぼちゃの妖精? やめろ何の話だッ!




*この話です
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