002+: エレーミア・ルヴィニ

002+6: incubus × exorcist(祓魔師)

やだっ! なにすんだっ、はなせよ、はなせったら!
(まだ華奢な腕を掴み上げられ、踵が浮いて爪先立ちせざるを得ない体勢になると、大人である相手との体格差もあって尚更まともに抗うのが難しくなる。それでも何とか逃れたい一心でばたつく足が蹴り上げる、ふわりと広がった踝丈のロングスカートには祓魔師との一連の交戦の中でいくつも鉤裂きができて、その下で本来なら肌を隠す白いタイツも、転んだり裂かれたりしたせいで所々に穴が空いて素肌を覗かせ。何度かは丸みを帯びた子供用の靴先が相手を掠めるも、それが抵抗として成り立っているかは疑問符のつくところで、そのうちに息も上がって暴れる力は弱まり)
う……、やだぁ……当主さま、当主さま、たすけて……!
(気丈に相手を睨みつけていた大きな目が次第に潤みを増していき、下睫毛に絡まっていた雫がぽろりと落ちると、後はもう堪えきれずに頬を濡らしながら、ひくひくとしゃくりあげてこの場にいない庇護者を呼び)

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