拍手ログ_1
目覚まし時計×携帯
「おい、起きろって」
少々乱暴に体を揺すられる。
「ぅあ…まだあと五分…十分だけ…」
「お前が起きないとアラームの意味無いだろ!さっさと起きろ馬鹿!!」
耳元で怒鳴られて、ようやく覚醒する
「もー目覚ましさんは手荒すぎるんですよぉ」
不満気に口を尖らせ、自身にアラームをセットした、この部屋の主を起こす作業に入る。
携帯以上に眠りに貪欲な、まったく困った主だ。
「25.06秒」
「へ?」
「お前が起きるまでにかかった時間」
「あ…今日はちょっと調子悪くて…はは…」
時間通りに動かなければならないものが30秒近く遅れるなんて、あってはならないことだ。本来なら修理に出されて体じゅういじくりまわされているところだろう。
目覚ましが不敵に笑う。
「もう二度とないように、おしおきだ」
「っかしーな…今日やたら電池パックとれるんだけど」
その日、携帯は腰に力が入らなかったとか。
101212