おはようございます、空音です。今日はこの前と違って亜依ちゃんがとっても嬉しそうです。従兄弟さんにOKをもらえたんでしょうか?蓮二くんも元気が出たみたいだし、嬉しいな。
「空音ちゃん聞いて聞いて!」
『うん、どうしたの?』
「従兄弟がさ、テニス部に入ったんだって!」
『そうなの?良かったね亜依ちゃん!』
「でしょー?言い方が凄いムカついたんだけど今度の土曜日、見学に来ていいって言われたから許してあげようと思ってさ」
『そうなの?じゃあ楽しんできてね!』
「え?」
『え?』
「え?じゃなくて、空音ちゃんも行くんだよ!」
『え、あの、え!?』
さも当然かのように話す亜依に空音は少なからず、いや、かなり驚いた。別に人見知りをするタイプではないので行く事に問題はないのだが、自分も行くと余りにも当然のように話す亜依に驚いたのだ。
「もう行くって言っちゃったんだけど、迷惑だった?」
『迷惑なんかじゃないよ!ただ少しびっくりしただけだよ』
にっこりと笑った空音。亜依はたまらず空音に抱き着いた。尚も彼女は笑っている。見ていて落ち着くのは彼女の雰囲気がそうさせているのだろうか。
それから授業は終わり夜。今日の事を話す為、空音は柳と電話をしていた。
柳「それで、話とはなんだ?」
『あのね、今度の土曜日私、青学に行ってくるの!』
柳「青学?何故だ?」
『お友達の従兄弟さんがいるんだって!』
柳「…そうか。もし困った事があったらいつでも電話してくれて構わない」
『うん、ありがとう!』
あえてそこには乾がいると教えなかった柳。もっと言えば本当は行くなと言いたいのだが嬉しそうに笑っている空音にそんな事を言えるはずもなく。不安も残るが彼は見送る事にしたのだ。電話の向こうでは今も尚、嬉しそうに話す空音がいた。
「他校見学に行きましょう」
とっても楽しみなのです。
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次回は本当に亜依の従兄弟
が出てきます!何となーく
予想はつくと思いますが、
そこは、お楽しみで!(笑)
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