二人を連れて、エストラーネオファミリーの建物から出る。前世の記憶を取り戻してから外に出るのは初めてのことだった。外は暗くて、正確な時間はわからないが、夜なんだなと、ぼんやり思った。

自分が二人を連れて来てしまったのだ。拾ったからには、ある程度自由に生きられる環境になるまで面倒を見なければ。

日本とは違う、見慣れない風景を見ながら、出来るだけ遠くに行った方がいいと思って歩き続けた。
そうしてしばらく歩き、人気のない裏通りのゴミ捨て場に辿り着いた。

そろそろ休憩した方が良いかもしれない。

二人を見れば、追っ手が来るのを警戒でもしているのか、キョロキョロと忙しなく目を動かしながら、身体をビクビクと震わせていた。

かわいそうに。この子達はまだ子供なのに。

何か食べるものを探してこよう。ここ数日、何も口にしていない。それは2人も同じだろう。食べなければ、死んでしまう。

表通りに出れば、なにかしら店があるだろう。

二人をゴミ捨て場に置いて、その場を離れた。




← / 

back



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -