天女様の脅威



 
 
 
「天女様!!」

「天女様!!」

「天女様万歳!!」





第三次天女事変。



“天女事変”とは、先の世に住むという女が空より降ってくる事である。



この天女が現れる事により、我が忍術学園の秩序の乱れ、忍たま達の学力や身体能力の低下、上級生不在による委員会活動の下級生の肉体的負担と精神的苦痛等、甚大な被害をもたらすのだ。



第一次天女事変の際に設立した“天女討伐委員会”は、委員長であるくのたま六年生、みぞれを中心とした正気の忍たまで構成されている。



第一次・第二次天女事変で活躍したのは、委員長のみぞれと一度も正気を失わなかった鉢屋三郎である。



両者共に類稀なる才能の持ち主であり、完璧な作戦と演技で迅速かつ最小限の被害で解決してきたのだ。



そして、お互いの相性の良さ故、二人が恋仲へとなるのに時間はかからなかった。今では忍術学園公認の相思相愛カップルである。



そんな中、およそひと月前に三人目の天女が降ってきた。



彼女らにとっては慣れたもので、今回も天女の術にかからなかった忍たま達が天女討伐委員会用の長屋に集合する。天女が医務室で気絶している間に、作戦を立てるのだ。



『…………………は?』



しかし、今回は異常事態だった。



基本的に下級生は天女の術にかかる事はなく、各学年の代表が報告に来るので三人。しかし、三年生の代表が見当たらない。そして、上級生は天女の標的であり、天女の術にかかる対象なので各自が集まるようにしているのだが……、



『一年生と二年生、そして七松と斉藤………だけ?』



そう、天女事変が始まって以来最大の被害だったのだ。










初めて崩れた関係
(じゃあ、三郎も……なの)
(……みぞれ、)
(みぞれちゃん………)
((みぞれ先輩……))



 



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