素でいいよ (3)

 
 
 
『あらウソップさん、どうかしたんですか?』



相変わらずお嬢様を演じるナマエ。



平然としているが、表情に少し疲れが感じられる。



「ナマエもういいよ」



ウソップは思わずナマエの肩を掴んだ。



『え…ウソッ…』

「女らしくすんのはナマエの勝手だけどよォ、おれの前では素でいろよ」

『……?』



首を傾げるナマエに、ハァっと溜め息をつくウソップ。



「だーかーらァ、お前はお前でいいんだよ」



少し照れた顔のウソップを見て、その意味が伝わってきた。それと同時にナマエの顔がパッと明るくなる。



『うん!もうしないっ!』









素でいいよ

(あら?お嬢様になるのやめたの?)
(やめたの!)
(思ったより早かったわね)
(だってあたしはあたしなんだもん)
(…ふーん、良かったわね)
(え、何?)
(んーん、何でもないわ)


 


 
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