彼の物思い

つながれた指先に暖かい想いが広がる…互いが映る瞳に愛しさを見つける…その幸福の中で…君がいつか『鬼の首領』を想い出すのではないかという不安と君の『想い人』を殺した罪悪感が私を黒く覆い尽くそうとして…


その中で君が微笑む…


それは暗闇の中にいる私を導く満月のよう…

優しく私の全てを受け入れて…穏やかに何度も私に囁く…愛していると…

この罪深い私を『愛してる』と…囁いてくれる…君の『想い人』を殺した、罪深い私を…愛してると…

そんな時…様々な感情が産まれ、消え、私の内を吹き荒れて…この想いを君に伝える方法が無い…

ただはっきりと判るのは…私には君だけで…君しか欲しくないということ…

君だけを…想ってる…

END




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