美少女の美術史展 「美少女なんているわけないじゃん」 〜少女考察
2014/08/17 15:56

青森県立美術館でやってた企画展を見てきました。
美少女の美術史展、なので、展示している作品は古今関係なく少女に関する作品ですね。
枕草子の「うつくしきもの、それは少女」から初音ミクまで。立体・映像・絵画・雑誌。媒体関係なく展示してあって面白かったですね。

今回の美少女の美術史展のキャッチフレーズは「美少女なんているわけないじゃん」とあて、美少女とはなにか、という観点から探っていくものだったようです。
少女、とは一口で言いましても、時代によって「少女」の定義や、「少女」に求めるものは違ったようでした。
例えば、枕草子の時代であれば、大人の女性になる前というよりは幼女、無邪気な女の子、といったところで。
明治に入り、女学校ができれば、その女学校に通うその時代を。幼子でも女性でもない、その時代を。
また、無邪気さや愛らしさをもつ少女。子供と大人の狭間に立つ危うさや不安定さをもつ少女。
「観用される」少女と「見つめ返す」少女。見られている少女にも、見られているとこを意識している少女と、していない少女がいること。
少女と祈り、神秘の関係性。
変身願望をもつ少女。魔法少女。少女の抱えるもの。少女として求められるもの。少女の見せかけと本音。
など。様々な観点から、「少女」とはなにかを考えるような展示でしたね。

個人的に一番面白かったのは、オリジナルアニメーションの「女生徒」。
太宰治の作品をアニメーション化したものでした。
セリフの言い回しが太宰らしく、文学っぽくって、好きですね。
女生徒の心の中と日常への厭世感を描いたような作品なんですが、最後が大好きです。
アニメーションは15分だったので、原文をかなり削ったようなんですが、なかなか面白かったです。元々の作品が非常に面白いので、青空文庫さんのほうでネットにも上がっているので、探してみてはいかがでしょうか。(女生徒 太宰治と検索をかければ一番上に出てきますはずです)

一口で感想を述べるのは難しいのですが、なかなか面白かったことが伝わればよしとして。
なかなかこう現代のものと古代のものが一緒に展示されているというものは少ないですよね、(今回はどちらかというと近代よりの展示が多い感じではありましたが)いわゆる対比でものを見ることが出来るのって、好きなんですよ。
少女、というジャンル。なかなか奥が深いですね。

時代によって求められるものが違い、翻弄され、葛藤を常に携える。
少女とは、果たしてなんなのだろうか、というところで、これにておしまい。

…さて、この記事の後半で「なかなか」を何回使ったのだろうか…。
とにかく面白かったんですよ、行きたかったのが行けてよかったです。



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