02
「なまえ?」
「ねぇ、え…りちゃ、ん」
だめっ!
言っちゃっ駄目だ!
「ん?」
私の意志とは裏腹に勝手に動く私の口。
「今日、事故に遭うから、三丁目の通りは通らないで、ね」
「……なまえ、笑えないよ、」
えりは、顔をひきつらせながら眼鏡をなまえから奪うように受け取った。そして、未来はその通りになる。えりは、気味が悪いと思うもその通りを避けようと思っていた。が…急用を思い出し、りを通ってしまう。幸い命に別状はなかった。しかし、左腕の骨折、切傷、打撲の全治一ヶ月の怪我を負ってしまった。
そう、なまえのいった通りに……
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