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区大会が終わった次の日。
昇降口の下駄箱でナマエちゃんに会った。
「おはよう、ナマエちゃん」
もちろん、声をかける。
「あ、ハセガワ先輩。 おはようございます」
昨日は区大会お疲れさまでした、とナマエちゃんが笑った。
「いやいや、俺出てないし!お疲れさまなのはナマエちゃんの方だよ。 凄かったね、昨日の活躍ぶりは」
「あ、いえ…べつにそんなことないです」
照れてるような素振りを見せて、ナマエちゃんが自分の靴を下駄箱にしまった。
「ナマエー!」
外から声が聞こえて、俺もナマエちゃんもそっちを見る。
「まった先行ったべやナマエー!」
不破だ。
いつもナマエちゃんと登校してるのか。
「俺のこと起こした?」
「豹が起きなかったんだよ」
「まじ?ちゃんと起こした?」
「起こしたよ、ほら覚えてない!」
仲良いな、あいかわらず。
起こした起こしてないってのは、メールか電話だろうか。
「げ、」
「どうしたの?豹」
不破と目が合った。
なんだその露骨に嫌な顔は。
「ハセガワ先輩?」
お互い視線がぶれない。
「…ナマエ、遅れるから行くぞ!」
「え、あ、うんっ。 先輩また、」
「ああ、また部活でね」
ははは、野生の勘ってやつね。