04-1









今の君の音楽は、君の音であって君の音色ではないんだ。


それが理由。

単純なようで、単純でない。

気づくのには時間がかかる。
気づかないまま一生を終えるかもしれない。
気づいたとしても、そう簡単に解決できるような問題ではないんだ。



でも君には気づいてほしい。
そして乗り越えてほしい。



今君は何を想って弾いてるの?
何のために弾いてるの?



「私たちね、みんなに私たちの音楽を聞いてほしいの。それでね、みんなに幸せになってもらいたいの!」



今でも覚えてる、君たちの希望に満ちたその声を。



「私………もう弾けない。弾けないの。」



今でも覚えてる、君の失意に沈んだその顔を。





お願い。
思い出して、君の音色を。
僕は、君の音色に宿るファータ。

僕は、いつでも君の音色とともにあるから…







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