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 8歳が行く!3



「頭を撫でるのは場合によりけり」


今日はとてもいい天気です。
お洗濯日和です。

団員のみなさんはめんどくさがりが
とても多いのでわたしが部屋を
まわって洗濯物を回収に行きます。

とりあえず一番近い
シャルナークさんの部屋から。

―コンコン

「はーい」
「お洗濯回収にきましたー」
「お、助かるよありがと」

シャルナークさんの服を
受け取って『犬犬猫猫-パペットドール-』に
かごを持たせているのでそれに投げ入れる。

なでなで、と最後に撫でられた。
む…こども扱い…
まあシャルナークさんならいいか。

―コンコン

次はフィンクスさんの部屋。
この間片付け手伝ってあげたけど
もう汚くなってるんだろうなー。

「おう」
「服を出せです」
「なんで命令系なんだよ」
「早く出すといいです」
「なんで上からなんだよ…ほらよ」

ドサドサ…とたくさんの服が
かごに入れられた。
ちら、と部屋の中をのぞくと
案外きれいなままでびっくりした。

「サンキューな」
「はい」

なでなで…また…むう。
まあ、部屋きれいだったし許そう。

そのあともマチさん、
パクノダさん、シズクさん
順番にまわって洗濯を回収していく。

次はコルトピさんだ。

―コンコン

「なに?」
「洗濯物出してくださいー」
「ああ、ボク服一つしかないからいいよ」
「そういうと思ったので替えの服を用意しました!さあその服を脱いでください!」
「えー」
「はやくしないとわたしが脱がします!」
「うわー変態だよー」
「某ヒソカさんのように言わないでほしいです!」

「某の意味がないよ〜」と
聞こえてくるがスルーです。

ぽいっ、と服が投げ入れられる。
うん。じゅんちょーですね!

どっさりと山のようになった洗濯物。
早くしないと時間がなくなるなー
と思いながらふりかえる。

どんっ、と何かにぶつかった。

「ん?」
「ボクがどうしたのかい?◆」
「ひぃやあ?!」
「可愛い鳴き声◆」
「ひ、ヒソカさん…!いつの間に…」

いつの間にか目の前にはへんた…
じゃなくてヒソカさんが立っていた。
ニヤニヤといつものように
へんた…怪しい笑みを浮かべている。

この人は、苦手です…!

「さっきボクの話してなかったかい?◆」
「気のせいです!」
「脱がすとか聞こえたけど…もしかしてボクに脱がされたいのかい?◆」
「その口と耳を切り落としてあげます!」
「こわいこわい◆」

クククッ◆と楽しそうに笑う。
うわー…ドン引きです。きもいです。

一歩後ろへと下がる。
するとヒソカさんが一歩近づく。

「あの…」
「ん?◆」
「……なんですか?」
「脱がしてくれるんだろ?◆」
「『犬犬猫猫-パペットドール-』!」
「おや◆そんなに怯えられると興奮しちゃうじゃないか…◆」

ぞわわ…っ、と鳥肌がたつ。

この人は、本気で苦手です!
こわい!近よりたくない!
相手もしたくない!

「ごめんごめん◆冗談だよ◆」
「……うー」
「何もしないよ◆」

怪しすぎます。疑います。
ヒソカさんをじーっと睨む。

目が合ってヒソカさんが
にっこり◆と笑う。
……ふつうにしてたらイケメンです。

なでなで。
少し警戒をといたら頭を撫でられた。

「………」
「(あれ◆頭撫でても怒らないんだ◆)」
「むー………」
「ん?◆」
「…うーうー……がぶっ!」
「おっと◆」

犬のぬいぐるみがヒソカさんの手に
噛み付こうとするがよけられてしまう。

うー…ちょっと油断してました。

撫でられて不覚にも
うっかり、喜んでたなんて…。

「あれだね◆ツンデレってやつだ◆」
「…ち、ちがいます!」
「あれ?◆じゃあ今のはデレだったのかい?◆」
「それもちがいます!!」

やっぱりヒソカさんの口と
耳は切り落とさないとダメです!
ついでに手も足もぜんぶ殺っちゃいましょう!

『犬犬猫猫-パペットドール-』を
戦闘態勢にしていると
ヒソカさんがおもむろに近づいてきた。

「…?」
「干すんだろ?◆手伝うよ◆」
「……え」
「一人じゃ大変だろ?◆」
「…そう、ですけど」
「ほら早く◆」
「わ、あ、う…」

あれ?なんかいい人ですよ?
洗濯カゴを持ってヒソカさんが歩き出す。

慌ててその後ろ姿を追いかけた。


「…ふう。」
「これで全部かい?◆」
「…そうですね」
「おつかれ◆」

なでなで…とまたも撫でられる。
洗濯干すの手伝ってくれたり
ヒソカさんって実はやさしい…かも。

「さて、じゃあ脱がしていいよね?◆」
「……はえっ?!」
「手伝ってあげたご褒美をもらわないと◆」
「やっぱり前言撤回です!」

念能力を発動させて
犬にヒソカさんを攻撃させる。

―がぶっ

「ああ…痛い…◆」
「ひぃっ、よろこんでる…っ!」



(変態は、)(やっぱり変態です!)




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