くろあか | ナノ

 十五話 変化




黒いしなやかな毛に
金色の澄んだ綺麗な瞳

ぴこぴこと動く可愛らしい耳
ふさふさのしっぽ…

ホント猫はこの世で一番可愛い!




イルミさんがホテルに滞在し始めてからあっという間に一週間が経っていた。ヒソカさんもイルミさんもお仕事の合間に修行をみてくれたりと忙しい中でも時間を割いてくれている。

「(ほんと感謝しなきゃ…)」

今日は二人ともお仕事でいない。修行は着々と進んでいた。組み手はもちろん、ナイフや武器を使った模擬戦。イルミさんに気配の消し方を教わったりもちろん念の修行も行っている。

声での攻撃も使えこなせるようになった。名前は悩んだ結果、最近ヒソカさんが買ってきてくれた本にでていた妖精が可愛かったので「ささやく妖精」とちょっと可愛い名前をつけてみた。

「わたしには似合わないかなぁ…」

それと他の系統の修行も始めた。操作系はまだまだでとりあえず身近にあるものを動かすところから始めている。わたしの好きなアニメで人を操る。ひとつだけ好きな命令をくだせる。という能力があって、それいいなーと実は思っていたりする。難しそうだけど…

なるべく人は殺したくない…動くな、とか命令できたら無駄な争いを回避できそうだし。イルミさんには甘い。とか言われてしまいそうだけど…

あと具現化の方も始めた。これも結構難しくて…まずは小さなものを具現化することから始めている。…なんだけど。

机の上に並べられた物体をみる。色とりどりのスライム…もどき。昨日の修行で具現化したものだ。

「なんだろうなあ…これ」

思ったように具現化できずに結構これも苦戦している。

「でも一番苦手なのは…」

変化系だった。念で文字を書くことから始めてるがどう頑張っても文字にならない。昨日もずっと念で数字を書く修行をしていたがぐにゃぐにゃとしたよくわからないものになる。

ヒソカさんにへたくそ◆と言われて悔しかったのでいつもより遅くまでがんばってみたけど…うん。

「変化…難しいっ!」

ということで今日も変化の修行!今日中に念で文字を書けるようになってヒソカさんを見返してやるんだから!

よし、と意気込んで朝ごはんをかきこんだ。



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