「…もう、無理です…」
「うん」
まあ、当然のごとく一時間ほど死闘を繰り広げてみたもののコテンパンにやられました。とにかく早い。すばやい。ヒソカさんも早いけどイルミさんの場合絶が綺麗すぎて…死角からの攻撃にまともに対処できない。
「そのペンダントはゆあの念?」
「よく、わかってないんですけど…ちがいます」
「ふうん」
イルミさんは手を抜いているのか本気なのかわからない。一度死角からの攻撃をよけられずに死にかけたところをこのペンダントの念に助けられたことがあった。
あれは確実に死んだ…と覚悟しました!ペンダントがあってよかった…なかったら首がすぱーん!だったよ…
「発動条件は、よく、わかりません…」
「ふーん」
―バシッ! 「っ痛?!」
「あれ、当たった」
「…なに、するんですか」
「いや…」
頭にイルミさんの手刀が当たる。結構強くて涙がでた。頭を抑えながらイルミさんをみるといつの間にか目の前にいた。
アップ、ドアップ、超アップ。
「ち、ちちち近いっです!」
「これ、命の危機にしか反応しないのかな」
「…へ?」
ペンダントを指さす。…そう、なのかな?今まで発動したときのことを思い出す。
ヒソカさんと出会ったときトランプで。
(わたしは意識がなかった。)
わたしが寝てるときにヒソカさんがナイフで。
(わたしは寝てました。)
念の説明のときにヒソカさんがナイフで。
(いきなりだったのでびっくりした。)
…あれ、なんかヒソカさんに
何度も殺されかかってませんか?あれ?
「そう、なんですかね…」
「たぶんね」
イルミさんをみるとわたしはぐったりしているのにイルミさんは疲れてもいなさそうだし一度も取り乱したりしなかった。…わたしもまだまだです。
「音を使った攻撃は結構いいよ」
「っほんとですか?」
「音は防ぎにくいから」
「…よかった」
思惑通りに使えてたようでよかった。
「あとはフェイントに弱すぎ」
「うっ…」
「円をはるスピードは問題ない」
「…やった!」
「ただ堅の密度が薄い」
「うう…」
「攻撃するときの隙も大きい」
「…はい」
いろいろダメだしされてしまった。やっぱりわたしまだまだ…がんばろ!ちょっと休憩してて。とイルミさんに言われたので地面に座りこんでぐったりした。
堅の復習をいまのうちにしておこう!