夕食といたしましょうか
「……とにかく、君達の生活は私に任せて、ね。松寿丸君も」
「……っ…かってにしろ」
「よし。梵天丸君はいいかな?」
「!……ああ」
ぷい、とそっぽをむきながらも、返事はしてくれた。
弥三郎君と弁丸くんは泣きながら私に引っ付いてきてるし、宗兵衛君は私のこと信用してくれてるみたいだから、5人ともここに住むのに異論はなくなったんだと思う。
まだ松寿丸君は納得してないだろうけどね…。もしかしたら梵天丸君も。
「……決まりって事で良いわけ?」
「うん。…多分ね」
「じゃあ飯作ってやれば?もう7時だし」
「……あ」
グー
グキュルルルル
グゥゥゥ
クポー
キュウ
『あ』
すっかり忘れてた…ごめん皆。
どうやら全員お腹空いてたみたいで、5人のお腹の音(っぽい音)が見事なタイミングで鳴り響いた。
「…いやぁ、安心したからかな?お腹空いちゃったみたい…」
「うぅぅ…」
「うん、そうだよねこんな時間だし…じゃあご飯にしよっか」
「!」パァァァ
ああ、弁丸君嬉しそう…でも涎垂らすのは勘弁してほしいな。うん。
「久利夢君も食べてく?」
「いや、俺は用事あるからちょっと帰る。まあでも後でまた来るから」
そうして久利夢君は帰って行った。用事って何だろ…あ、そういや親戚の人来てるって行ってたなぁ…挨拶?
グキュルルルル
「あ、ごめん。ほんとに」
弁丸君の限界が来そうだし、もうそろそろ夕御飯にしようかな。
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